1カ月の介護費用は、在宅が「4万6千円」、施設が「11万8千円」
「在宅」か「施設」かを費用から見る
家族の介護をどこで行なうかというのは、大きな問題です。
介護を行なう場所は、自宅などで行なう「在宅介護」と、老人ホームなどに入所する「施設介護」に分けられます。
それぞれ、長所短所がありますが、この記事では、それぞれの毎月の費用を見てみましょう。
使用した資料は公益財団法人 生命保険文化センターが行なった調査です。
2018年に行なわれた訪問調査には、3,983人が回答しています。
在宅介護の平均は「4万6千円」
では、「介護費用」の月額を見ていきましょう。
「在宅介護」の毎月の平均は「4万6千円」でした。
一番多い回答は「1万円~2万5千円未満」です。
そこから「5万円~7万5千円未満」までが中心です。
施設介護の平均は「11万8千円」
「施設介護」の毎月の平均は「11万8千円」でした。
そして、一番多い回答は「15万円以上」です
「施設介護」の場合、介護保険の自己負担分に加えて、いろいろとお金がかかるので、それなりの金額が必要なことが分かります。
しかし、「5万円~7万5千円未満」と「10万円~12万5千円未満」も、それなりにあります。
このように、施設の種類によって、必要な費用に差がありますから、用意できる金額が少なくてもあきらめる必要はありません。
要介護度が高くなると「施設介護」が増える
「在宅介護」と「施設介護」では、毎月の介護費用に大きな差があることが分かりました。
では、実際には、どちらが選ばれているのでしょうか。
過去3年以内に家族介護経験がある人のうち、「在宅介護」を選んだ人は56%、「施設介護」を選んだ人が42%でした。
介護保険の「要介護度」別に見ると、要介護度が低いと「在宅介護」が多く、要介護度が高いと「施設介護」が多いことが分かります。
特に、要介護度が「要介護3」以上になると、「施設介護」を選択する人が増え、ほぼ半分が「施設介護」となります。
自分の家族の要介護度が高いときは、「施設介護」も検討しましょう。
用意できる費用、そして家族と自分の希望するポイントを明確にして、ケアマネージャーに相談してください。