1カ月の介護費用は、在宅が「4万6千円」、施設が「11万8千円」

[2021/5/10 00:00]

「在宅」か「施設」かを費用から見る

家族の介護をどこで行なうかというのは、大きな問題です。

介護を行なう場所は、自宅などで行なう「在宅介護」と、老人ホームなどに入所する「施設介護」に分けられます。

それぞれ、長所短所がありますが、この記事では、それぞれの毎月の費用を見てみましょう。

使用した資料は公益財団法人 生命保険文化センターが行なった調査です。

2018年に行なわれた訪問調査には、3,983人が回答しています。

在宅介護の平均は「4万6千円」

では、「介護費用」の月額を見ていきましょう。

「在宅介護」の毎月の平均は「4万6千円」でした。

一番多い回答は「1万円~2万5千円未満」です。

そこから「5万円~7万5千円未満」までが中心です。

出典:生命保険文化センターのデータをもとに編集部が作成

施設介護の平均は「11万8千円」

「施設介護」の毎月の平均は「11万8千円」でした。

そして、一番多い回答は「15万円以上」です

「施設介護」の場合、介護保険の自己負担分に加えて、いろいろとお金がかかるので、それなりの金額が必要なことが分かります。

しかし、「5万円~7万5千円未満」と「10万円~12万5千円未満」も、それなりにあります。

このように、施設の種類によって、必要な費用に差がありますから、用意できる金額が少なくてもあきらめる必要はありません。

出典:生命保険文化センターのデータをもとに編集部が作成

要介護度が高くなると「施設介護」が増える

「在宅介護」と「施設介護」では、毎月の介護費用に大きな差があることが分かりました。

では、実際には、どちらが選ばれているのでしょうか。

過去3年以内に家族介護経験がある人のうち、「在宅介護」を選んだ人は56%、「施設介護」を選んだ人が42%でした。

介護保険の「要介護度」別に見ると、要介護度が低いと「在宅介護」が多く、要介護度が高いと「施設介護」が多いことが分かります。

特に、要介護度が「要介護3」以上になると、「施設介護」を選択する人が増え、ほぼ半分が「施設介護」となります。

自分の家族の要介護度が高いときは、「施設介護」も検討しましょう。

用意できる費用、そして家族と自分の希望するポイントを明確にして、ケアマネージャーに相談してください。

出典:生命保険文化センターのデータをもとに編集部が作成
[シニアガイド編集部]