公共性のある施設が空気清浄機を導入する理由は「新型コロナ対策」。8割が「効果を実感」
公共性の高い施設と空気清浄機
電気機器メーカーのオーニットが、「空気清浄機の使用状況に関する調査」の結果を公開しています。
この調査は、自宅ではなく、病院や介護施設など公共性の高い施設において、空気清浄機の使い方や効果などを調べたものです。
新型コロナウイルスの流行以後、公共性の高い施設では、空気清浄機が設置されていることが増えました。
この調査によって、空気清浄機を設置している施設側の視点から、長所や短所を知ることができます。
2021年5月に行なわれたインターネット調査には、医療/介護/保育の関係者1,003人が回答しています。
「効果を実感している」が8割
「空気清浄機を使うようになったきっかけ」では、やはり「新型コロナウイルス対策」が一番多くなっています。
そして、期待通りの効果を「多少は実感している」が一番多く、全体の5割を超えました。
これに「とても実感している」を合わせると、8割近い回答者が、空気清浄機の効果を感じています。
感染予防に役立っていると感じる
「空気清浄機を使用して良かったこと」を聞いています。
一番多い回答は、「新型コロナウイルス感染防止対策につながっている(感染者が出ていない)」でした。
そして、「空気中のホコリが減少した」「生活臭などのニオイを感じにくくなった」など、ホコリやニオイが少なくなったことが挙げられています。
不満は「手入れが面倒」
効果を実感している人が多い空気清浄機ですが、欠点は無いのでしょうか。
「空気清浄機の使用に関しての不安や不満」を聞いています。
一番多いのは「手入れが面倒」で、4割以上の人が挙げています。
また、「ウイルスや花粉を除去しているのか分かりにくい」も多く、3割を超えています。
空気清浄機が、ウイルスなどが除去しているのか目に見えないので、確信が持てない様子が分かります。
フィルターの掃除は「週1回」が多い
空気清浄機は「手入れが面倒」という不満が多いことが分かりました。
では、空気清浄機の手入れとして一番大切な「フィルターの掃除」は、どれぐらいの頻度で行なっているのでしょうか。
一番多い回答は「週1回程度」でした。
公的な施設に置かれているだけあって、一般家庭に比べると、短い周期でフィルターの掃除が行なわれていることが分かります。
なかには「毎日」という回答もありました。
少し長めでも「月に1回程度」や「週2~3回程度」で、フィルターの掃除がされているようです。
広い空間では複数台の導入も
今回のアンケートで、公的な施設に導入された空気清浄機に対して、管理している人の8割が「効果を実感している」ことが分かりました。
ただし、フィルターの掃除などの「手入れが面倒」であり、「本当にウイルスなどが除去されているのか分かりにくい」という不満もあるようです。
厚労省の資料によれば、高機能な「HEPAフィルター」を装備した空気清浄機が、ウイルスの除去などに有効であるという実験結果は多数あります。
ただし、実際の効果は設置される環境にも左右されます。
例えば、部屋の面積に対して、空気清浄機の性能が足りないと、部屋の一部で空気が滞留してしまい、効果が上がりません。
公的な施設で空気清浄機を導入する場合は、性能に余裕をもって機種を選び、広い空間では複数台を導入するなどの対策を行ないましょう。