公共性のある施設が空気清浄機を導入する理由は「新型コロナ対策」。8割が「効果を実感」

[2021/6/9 00:00]

公共性の高い施設と空気清浄機

電気機器メーカーのオーニットが、「空気清浄機の使用状況に関する調査」の結果を公開しています。

この調査は、自宅ではなく、病院や介護施設など公共性の高い施設において、空気清浄機の使い方や効果などを調べたものです。

新型コロナウイルスの流行以後、公共性の高い施設では、空気清浄機が設置されていることが増えました。

この調査によって、空気清浄機を設置している施設側の視点から、長所や短所を知ることができます。

2021年5月に行なわれたインターネット調査には、医療/介護/保育の関係者1,003人が回答しています。

「効果を実感している」が8割

「空気清浄機を使うようになったきっかけ」では、やはり「新型コロナウイルス対策」が一番多くなっています。

そして、期待通りの効果を「多少は実感している」が一番多く、全体の5割を超えました。

これに「とても実感している」を合わせると、8割近い回答者が、空気清浄機の効果を感じています。

出典:オーニット

感染予防に役立っていると感じる

「空気清浄機を使用して良かったこと」を聞いています。

一番多い回答は、「新型コロナウイルス感染防止対策につながっている(感染者が出ていない)」でした。

そして、「空気中のホコリが減少した」「生活臭などのニオイを感じにくくなった」など、ホコリやニオイが少なくなったことが挙げられています。

出典:オーニット

不満は「手入れが面倒」

効果を実感している人が多い空気清浄機ですが、欠点は無いのでしょうか。

「空気清浄機の使用に関しての不安や不満」を聞いています。

一番多いのは「手入れが面倒」で、4割以上の人が挙げています。

また、「ウイルスや花粉を除去しているのか分かりにくい」も多く、3割を超えています。

空気清浄機が、ウイルスなどが除去しているのか目に見えないので、確信が持てない様子が分かります。

出典:オーニット

フィルターの掃除は「週1回」が多い

空気清浄機は「手入れが面倒」という不満が多いことが分かりました。

では、空気清浄機の手入れとして一番大切な「フィルターの掃除」は、どれぐらいの頻度で行なっているのでしょうか。

一番多い回答は「週1回程度」でした。

公的な施設に置かれているだけあって、一般家庭に比べると、短い周期でフィルターの掃除が行なわれていることが分かります。

なかには「毎日」という回答もありました。

少し長めでも「月に1回程度」や「週2~3回程度」で、フィルターの掃除がされているようです。

出典:オーニット

広い空間では複数台の導入も

今回のアンケートで、公的な施設に導入された空気清浄機に対して、管理している人の8割が「効果を実感している」ことが分かりました。

ただし、フィルターの掃除などの「手入れが面倒」であり、「本当にウイルスなどが除去されているのか分かりにくい」という不満もあるようです。

厚労省の資料によれば、高機能な「HEPAフィルター」を装備した空気清浄機が、ウイルスの除去などに有効であるという実験結果は多数あります。

ただし、実際の効果は設置される環境にも左右されます。

例えば、部屋の面積に対して、空気清浄機の性能が足りないと、部屋の一部で空気が滞留してしまい、効果が上がりません。

公的な施設で空気清浄機を導入する場合は、性能に余裕をもって機種を選び、広い空間では複数台を導入するなどの対策を行ないましょう。

[シニアガイド編集部]