消費者庁が「新型コロナウイルスの予防効果」を主張する製品を警告

消費者庁が緊急の警告

消費者庁が、「新型コロナウイルスの予防効果」があるとする製品について警告を発しています。

消費者庁が、2月25日から3月6日にかけて、インターネット広告を調査した結果、30事業者による46製品が「新型コロナウイルスに対する予防効果がある」という趣旨の表示をしていました。

消費者庁では、該当の事業者に対して緊急の改善要請を行なうとともに、出店していたショッピングモールの運営事業者に対しても、表示の適正化について協力を要請しました。

3つの分野で根拠のない表示

消費者庁が警告の対象としている製品は、次の3つの分野です。

• 健康食品　40製品
• マイナスイオン発生器/イオン空気清浄機　3製品
• 空間除菌剤(首さげ型、据え置き型)　3製品

これらの製品は、次のような表示で、新型コロナウイルスへの有効性を訴えていました。

現時点では、有効であることを証明できない

現時点では、新型コロナウイルスの性状や特性の、すべては明らかにはなっていません。

そのため、民間の施設における試験等の実施も不可能です。

つまり、現状では、その製品が新型コロナウイルスに有効であることを、事業者や民間の機関が証明することはできないのです。

新型コロナウイルスへの有効性を訴える表示には、客観性も合理性もありません。

これらの表示は「景品表示法」(優良誤認表示)や「健康増進法」(食品の虚偽、誇大表示)の規定に違反するおそれが高いのです。

「手洗い」など基本的な予防法を

新型コロナウイルス感染症については、大型イベントの中止などによって、社会における不安が高まっています。

こういう時期に、新型コロナウイルスへの有効性を訴える製品があれば、それにすがりたくなるのは当然です。

しかし、その弱みにつけこんだ業者に騙されてはいけません。

なにかに頼るのではなく、回り道のようでも、「手洗い」や「マスク」などの基本的な予防法を確実に行なうことが、感染を予防する近道なのです。