交通事故による障害の介護に月3万円以上出る「介護料支援制度」

[2021/7/28 00:00]

交通事故による障害の介護費用が出る制度

交通事故が原因で、重度の後遺障害を持つ人のために「介護料支援制度」という制度があります。

これは、国土交通省の傘下にある「独立行政法人 自動車事故対策機構」(略称 NASVA:ナスバ)が運営しているもので、制度の対象であれば、誰でも受け取ることができます。

交通事故が対象ということで、対象となる範囲は狭いのですが、月極めでそれなりの金額が支給されます。

交通事故でケガをして困ったときに思い出してください。

介護料の金額は月3万円から

「介護料支援制度」の対象は、「交通事故が原因で身体に障害を負い、介護が必要な人」と思えば良いでしょう。

「介護料支援制度」では、障害の段階に応じて、介護料が支給されます。

  • 最重度 特I種 85,310円~211,530円
  • 常時要介護 I種 72,990円~166,950円
  • 随時要介護 II種 36,500円~83,480円

基本的には、その月に介護に使ったお金が支給されますが、その金額が下限を下回った場合は、下限の金額が支給されます。

一番低い「II種」の下限が「36,500円」ですから、少なくとも、これ以上はもらえることになります。

支払いは、3カ月分をまとめて、3月、6月、9月、12月の年4回振り込まれます。

介護ベッドのレンタル費用なども対象

介護料の対象となるサービスは、ホームヘルプや訪問看護、訪問入浴、訪問リハビリ、デイサービスなどです。

介護ベッドなどの用品の購入やレンタルについても、支給対象となります。

なお、親族による介護は、支給の対象になりませんから注意してください。

注意が必要なのは「介護料支援制度」は、国の介護保険や労災保険など、介護費用を支援する他の制度と併用ができないことです。

介護を受ける本人が65歳以上であれば介護保険が、仕事中の事故であれば労災保険が使える可能性が高いでしょう。

本人などの事情で、それらの制度が利用できないときに、「介護料支援制度」を検討してください。

申請窓口や提出書類

「介護料支援制度」の申請は、本人または家族で行なうのが基本です。

NASVAの支所が窓口になりますから、こちらの一覧で、場所を確認してください。

提出書類は、かなり多いので、こちらの一覧で確認してください。

「介護料支援制度」の認定基準などは、こちらの一覧を参照してください。

NASVAは、「介護料支援制度」以外にも、療護施設の運営や、生活資金の貸付なども行なっています。

交通事故の後遺症で悩んでいるときは、こちらのホームページをチェックしてみてください。

[シニアガイド編集部]