死亡事故の割合は「75歳以上」で2倍、「80歳以上」なら3倍に増える
高齢者の運転による死亡事故のまとめ
警察庁が、2019年の交通事故のうち、死亡事故の特徴をまとめています。
この記事では、高齢者の運転による死亡事故について、特徴を見てみましょう。
75歳以上による死亡事故は減少
2019年における死亡事故は「3,133件」で、そのうち「75歳以上の運転」によるものは「401件」でした。
これは、2018年の460件に比べて減少しています。
ここ10年ほどは、400件台で推移しており、この減少傾向が続くかどうかが注目されます。
また、「80歳以上の運転」による死亡事故は「224件」でした。
こちらも、2018年の252件よりも減少しています。
死亡事故の割合は、2倍、3倍と増えていく
死亡事故数を、運転免許証を持つ人10万人当たりの割合に置き換えて見ましょう。
「75歳未満」では、免許証を持つ人10万人当たりの死亡事故数は「3.1件」でした。
しかし、「75歳以上」では「6.9件」と、倍以上に増えます。
さらに、「80歳以上」に限ると「9.8件」になり、「75歳未満」の3倍以上の割合になります。
「75歳以上」および「80歳以上」の運転は、「75歳未満」に比べると、死亡事故を起こしやすいと言えるでしょう。
特に、80歳を過ぎてからの運転は、死亡事故が起きる確率が高くなります。
死亡事故の原因は「操作ミス」
高齢者による死亡事故は、何が原因なのでしょうか。
「75歳以上の高齢運転者」による事故原因で一番多いのは「操作不適」、つまり「操作ミス」です。
具体的には、「ハンドルの切り損ない」と「ブレーキとアクセルの踏み間違い」が多くなっています。
高齢者の死亡事故は、周囲の状況に応じた、正確な行動が取りにくくなっていることが原因となっていることが分かります。
高齢者による死亡事故のニュースが増えたことなどが影響して、2019年の運転免許証の返納者は、11月末の時点で過去最高のペースとなっています。
自分や家族が75歳を過ぎたら、運転免許証の返納について検討してください。