新型コロナが教えてくれた、会社に無くてよかったもの、新しく必要になったもの
企業の人事担当者へのアンケート
人事向け情報サイト「人事のミカタ」が、「コロナ禍でわかった、無くてよかったもの調査」の結果を公開しています。
2021年4月から5月に行なわれたインターネット調査には、企業の人事担当者655人が回答しています。
このアンケートでは、新型コロナウイルスの流行によって明らかになった「不必要だったもの」と「新たに必要になったもの」を聞いています。
8割以上の企業が制度の変更などを行なった
昨年からの1年間に、新型コロナウイルスの影響で、働き方や社内制度の変更などの対応をした企業は、全体の86%に及びました。
新型コロナウイルスは、社員の働き方や企業内の制度に、大きな影響を及ぼしたことが分かります。
不必要だった「対面での会議」
働き方や社内制度の変更などの対応をした企業に、「対応によってわかった、無くてよかったもの」を聞いています。
一番多かったのは「対面での会議」で、45%の企業が挙げています。
例えば、「今までは各支店から本社に集まっていたが、オンラインでも特に支障がなく、移動費用などの無駄な経費もかからなくなった」(サービス関連企業)などのコメントが寄せられています。
そして、「社内イベント」と「定時勤務」、「押印(ハンコ文化)」の3つも20%を超えました。
特に「社内イベント」については「飲食を伴うイベントが全部中止になったが、喜んでいる従業員もいる」(メーカー)など、中止や縮小を歓迎するコメントが目立ちました。
必要な存在になった「オンライン会議システム」
一方、「新たに必要になったもの」を聞いています。
一番多いのは「オンライン会議システム」で、65%の企業が挙げています。
「商談や面接でオンライン実施を求められることが多く、必要になった」(メーカー)というコメントのように、社内の会議に留まらず、社外との連絡にも活用されています。
「テレワーク用のモバイルPC・タブレット」と「ネットワーク増強」も、30%以上の企業が挙げています。
「テレワーク用のモバイルPC・タブレット」は、「工場を除く全員にテレワーク用に導入した」(商社)など、必須の備品となりました。
「ネットワーク増強」も、オンライン会議が増えたことにより、社内ネットワークに負荷がかかり回線が重くなるなどの問題が出ているためです。
「テレワーク」だけではなく、業務のオンライン化
今回のアンケートによって、新型コロナウイルスにより、業務のオンライン化が進んだことが分かりました。
社内での連絡会議がオンライン会議に置き換えられるなど、これまで顔を合わせることが当たり前だった業務も変わりつつあるのです。
自宅で作業するテレワークは難しくても、人の移動を減らすためのオンライン化は進めやすいのでしょう。
対面の会議が、すべて不要になったわけではありませんが、新型コロナウイルスの感染対策や、経費の削減などのメリットを考えると、業務のオンライン化は、さらに進むことでしょう。