オンライン会議の長所は「移動の必要がない」、短所は「音や映像が途切れる」
在宅勤務している人の実態調査
市場調査会社のMMD研究所が、「在宅勤務における自宅のインターネット通信回線の実態調査」の結果を公開しています。
2020年5月に行なわれたインターネット調査には、新型コロナウイルスの影響で在宅勤務をしている全国20~69歳のビジネスパーソン1,500人が回答しています。
この記事では、複数人で映像を伴った会話を行なう「オンライン会議」についての結果を紹介します。
半分以上の人が「オンライン会議」を使っている
「オンライン会議」や「Web会議」と呼ばれるシステムを使っている人は56.5%でした。
過半数の人が、「オンライン会議」を使っています。
これは、「スケジュールの共有」や「チャット」などよりも多く、急速に普及していることが分かります。
最も普及している「Zoom」
「オンライン会議」で使用しているサービスで一番多いのは「Zoom」でした。
少し差はありますが「Skype」、「Microsoft Teams」、「LINE」が続きます。
1日の使用時間は「1時間未満」が多い
在宅勤務で「オンライン会議」を使っている人に、1日の勤務時間のうち、ビデオ通話を行なう平均時間を聞いています。
一番多いのは「1時間未満」で、ほぼ半分を占めました。
次に多いのは「1時間~2時間未満」で、2割を越えています。
つまり、7割以上の人は、1日2時間未満しか「オンライン会議」を使っていません。
使うイメージとしては、社内や部内の会議など、比較的短時間のものが中心なのでしょう。
1日2時間以上使う人は少数派ですが、中には「8時間以上」使っている人もいます。
例えば、複数の顧客に対して、次から次へと営業活動を行なうようなイメージでしょう。
良いところは「移動の必要がない」
「オンライン会議の良いところ」を聞くと、「打ち合わせや訪問のための移動の必要がない」が一番多い回答でした。
また、「場所を選ばない」も半分近い人が挙げています。
悪いところは「途切れることがある」
逆に「オンライン会議の悪いところ」は、「音声が聞こえなかったり、途切れてしまうことがある」が一番多い回答でした。
そして、「映像が固まったり、タイムラグが発生することがある」も4割以上の人が挙げています。
オンライン会議用のルールやノウハウが必要
新型コロナが流行する前の「オンライン会議」は、例えば本社と工場の、それぞれの会議室に、複数の人が集まって会議を行なうという形が多かったと思います。
つまり、会議室と会議室を結ぶ形です。
しかし、新型コロナ以降の「Zoom」などは、会議の参加者が、それぞれ自宅から参加します。
こちらは、個人と個人を結ぶ形です。
同じ「オンライン会議」でも場所を結ぶ形から、個人同士を結ぶ形に変わってきているのです。
個人同士の「オンライン会議」では、議事の進行や、発言するタイミングなど、これまでの実世界での会議とは異なったルールやノウハウが必要なことが分かります。
「場」を共有していないので、「空気」が読めず、発言が重なったり、勝手な方向へ進んでしまったりしやすいのです。
しかし、これからのコロナを意識しながら生活する中で、「オンライン会議」をする機会は増えていくことでしょう。
「オンライン会議」を繰り返して経験を積むことで、少しずつ使いこなせるように慣れていくことを期待しましょう。