新型コロナで「法要」も変化。「一周忌」や「三回忌」が大幅に減少
新型コロナで「法要」も変わった
葬儀社紹介サービスの「ユニクエスト」が、新型コロナウイルスが法要や葬儀に与えた影響についてデータを公開しています。
法要では、いったん行なう人が減った「一周忌」や「三回忌」が、今年に入ってから復活する傾向があります。
また、葬儀では、一時多くなった「直葬(じきそう)」が減り、「一日葬」や「家族葬」など式のある葬儀が増えています。
「一周忌」と「三回忌」は大幅減から回復へ
まず、法要の変化を見てみましょう。
公開されたのは、ユニクエストが行なっている寺院手配サービス「てらくる」のデータです。
2020年4月には、「一周忌」を行なう人は「14%」、「三回忌」を行なう人は「10%」しかいませんでした。
新型コロナウイルスの流行により、急ぎではない法要を見合わせる人が多かったのです。
しかし、2021年9月には、「一周忌」が「44%」、「三回忌」が「30%」まで回復しました。
これは、2020年4月に比べると、ほぼ3倍にあたります。
新型コロナウイルスの感染対策が浸透したことで、必要な配慮をした上で法要を行なう人が増えたのです。
なお、「四十九日」については、2020年4月でも「48%」、2021年9月には「60%」の人が行なっており、「やらなければならない法要」として定着していることが分かります。
「直葬」よりも「式のある葬儀」
葬儀社紹介サービス「小さなお葬式」が扱っている葬儀についても、伝統的な葬儀への回帰が見られます。
2020年4月には,「直葬」が53%、「式のある葬儀」が47%で、「直葬」の方が多くなっていました。
しかし、最初の緊急事態宣言が明けた2020年6月以降は、「式のある葬儀」が逆転し、それ以降は、「直葬」よりも多い状態が続いています。
実際に行なわれている葬儀の形式を見ても、直葬である「火葬式」が減り、「一日葬」が増えています。
ユニクエストのサービスは「小さなお葬式」という名称から分かるように、比較的小規模の葬儀が多くなっています。
それでも、なんらかの儀式を行なって亡くなった人を見送りたいという気持ちは強く、1日で通夜や告別式を終わらせる「一日葬」や、出席者を限定する「家族葬」などを選択する人が少なくないことが分かります。