相続税の対象となる割合は「8.8%」。都内に限ると「13.8%」
年々増え続ける相続税の対象者
国税庁が、2020年の相続税の申告状況を公開しています。
2020年に亡くなった方は約137万人で、そのうち相続税の課税対象となった人は12万372人でした。
相続税が課せられた割合は「8.8%」で、前年よりも0.5%増えました。
多少の増減はありますが、2015年の相続税改正以降は増加傾向にあります。
なお、相続税が課せられた死者は「12万372人」ですが、1人の死者に対して複数の相続人がいるため、相続税を払う必要がある人は「26万4,455人」になります。
相続税の対象となる死者1人に対して、約2.2人の相続人がいることになります。
対象となる遺産も増え続けている
相続税の課税対象となった遺産の総額は「16兆3,937億円」でした。
それに課せられた相続税の総額は「2兆915億円」です。
いずれも、増加傾向にあります。
これを、被相続人1人当たりで見ると、遺産は「1億3,619万円」、税額は「1,737万円」になります。
つまり、相続税の目安としては、遺産総額が1億円を超えると対象になる可能性があり、相続税の額は遺産の1割強になると考えれば良いでしょう。
課税対象となる割合が1割を超える東京都
相続税の対象となる人の割合は、地域によって差があります。
ここでは、対象となる確率が高い、東京都の相続税の状況を見てみましょう。
東京国税局によれば、2020年に都内で相続税が課せられた人の割合は「13.8%」でした。
これは、全国平均よりも5%以上も高くなっています。
東京都は「土地」や「住宅」の価格が高く、23区内で土地付き一戸建て住宅や、ハイグレードのマンションを相続すると、相続税の課税対象となる可能性があります。
都内で住宅を相続する場合は、税理士などの専門家に相談して、相続税の課税対象かどうかを確認してください。