3月には1日「40万人」!? 東京都の感染爆発を占う「8つの予測」
すでに1日3千人を突破
東京都の新型コロナウイルス感染症の新規陽性者は、爆発的な勢いで増えています。
1月14日には、1日で「4,051人」に達しました。
この状況を受けて、東京都の専門家会議では、今後の新規陽性者の予測を公開しました。
公開された資料をもとに、8つの予測を紹介します。
予測1:1月20日に「9,576人」
最初に、過去7日間の新規陽性者の動きをもとにした、単純な推計を紹介しましょう。
1月5日の時点では、過去7日間の新規陽性者は、1日当たり「135人」でした。
それが、1週間後の1月12日には、1日当たり「1,136人」に増えました。
つまり、1週間で「8.43倍」に増えたのです。
このままの勢いで増え続ければ、1月20日には、1日当たり「9,576人」になります。
予測2:3月末に「6,400人」
ここからは、7人の専門家による予測を、楽観的な順に紹介します。
まず、名古屋工業大学の平田晃正 教授による推計です。
1日当たりの新規陽性者は、2月24日時点で「約4,800人」、3月末頃に「約6,400人」です。
数字は控えめですが、恐ろしいのは、3月末の時点でもグラフは右肩上がりで、新規陽性者が増え続けていることです。
予測3:2月初頭に「1万人超え」
次に、東京大学の大澤幸生 教授の推計です。
2月初頭には、1日当たり「1万人超え」としています。
しかも、グラフによれば、大阪府と神奈川県も、同じような勢いで伸びています。
新型コロナウイルス感染症の流行は、東京だけの問題ではないことを改めて思い出させてくれます。
予測4:3月上旬に「27,000人」
東京財団の千葉安佐子 博士研究員による推計です。
悲観的なケースでは、2月上旬に1日当たり「約8,000人」、3月上旬のピークには「約27,000人」と予測しています。
予測5:4月2日に「48,696人」
筑波大学の倉橋節也 教授による推計です。
2月1日時点の新規陽性者は1日当たり「2,164人」、3月1日に「17,029人」です。
4月2日には感染者数が最大となり、「48,696人」に達します。
予測6:2月中に「10万人超え」
東京大学の仲田泰祐 准教授の推計も強烈です。
2月中に流行のピークがあると予測していますが、楽観的なシナリオでも1日当たり「4万人超え」、基本シナリオで「6万人超え」、悲観的なシナリオでは「10万人を超える可能性」としています。
比較的早い時期である「3月」に流行が収まり始めるのが救いでしょう。
予測7:2月下旬に「20万人」
慶應義塾大学の栗原聡 教授による推計です。
こちらは、1月末の時点で1日当たり「9,150人」、2月下旬には「20万人」となっています。
感染を予防するための行動の変化が一切ないことが前提とはいえ、とても大きな数字となっています。
予測8:3月3日に「40万人」
創価大学の畝見達夫 教授による推計も強烈です。
1月後半の時点で「11,200人」を超えるとしています。
さらに、3月3日には、最大で「40万人」を超えるとしています。
たった1日の数字としては、空恐ろしいほど大きいとしか言えません。
すでに大きな流行が始まっている
今回、公開された推計結果は、研究者によって、前提条件や要素、計算方法などが異なっています。
そのため、それぞれの推計値には、大きな差があります。
それでも、グラフを見る限り、次のような共通点があります。
- 少なくとも、2月までは、新規陽性者が増え続けていく
- 流行のピークがいつになるかは、前提となる条件で変わる
大事なのは、1月中旬の今はピークではなく、これから更に増えていくのが確実なことです。
そして、それが、いつ終わるかは、人々の動き方やワクチンの接種時期に左右されます。
最悪の場合、感染拡大が2月で止まらずに、3月、4月と続き、医療崩壊を招く可能性もあります。
1月15日現在、東京都には、まだ「まん延防止等重点措置」も「緊急事態宣言」も出ていません。
しかし、すでに大きな流行が始まっていると思って間違いありません。
マスクの着用や手洗い、そして不要不急の外出や会食を避けるなど、感染予防のための行動を続けてください。