3回目の接種率が低い年代は、新規陽性者数が多い
「18歳以上」から「12歳以上」へ
新型コロナウイルス感染症用の3回目の接種用ワクチンは、これまで「18歳以上」が対象でした。
しかし、ファイザーの「12歳以上」用の認可が下りたため、2022年3月25日から「12歳以上」の接種が可能となりました。
3回目の接種は、「12歳以上の方で2回目接種完了から6カ月以上が経過した人」が対象となったのです。
この機会に、3回目の接種が、どれぐらい新型コロナの感染に影響しているのか、確認してみましょう。
年齢が高いほど進む「3回目の接種」
3月31日時点の、東京都の3回目のワクチン接種率は「42.6%」でした。
まだまだ、全体に行き渡るには遠い状況です。
この接種状況を年齢別に見てみましょう。
2回目までの接種が優先的に行なわれた「60代」以上は、3回目の接種も進んでいます。
一方、「20代」から「40代」の接種率は低く、都民の平均を下回っています。
つい先日まで「18歳以上」が対象だったため、「12歳~19歳」の接種率は特に低く「5.8%」に留まっています。
3回目の接種は、「年齢が高いほど進んでいる」のです。
接種率が低いと、新規陽性者が多い
このようなワクチンの接種状況は、実際の流行に、どう影響しているのでしょうか。
新型コロナウイルス感染症の新規陽性者の数と比べてみましょう。
ここでは、東京都の3月22日から28日のデータを使っています。
新規陽性者全体について、年齢別の構成比を出しています。
これを見ると、新規陽性者が一番多いのは「10歳未満」でした。
これだけで、新規陽性者全体の2割近くを占めています。
そして、「10代」「20代」「30代」「40代」という若い世代が、あまり差がなく続きます。
一方、「50代」以上の中高年層は、全体の14.1%しか占めていません。
現在の東京都は、「年齢が若いほど、新規陽性者数が多い」のです。
つまり、「3回目のワクチン接種率が低いと、新規陽性者数が多い」という関係になっています。
未成年の家族の接種は親の判断が必要
3月25日から、3回目のワクチン接種の対象年齢が「12歳以上」になりました。
しかし、未成年の生徒が、ワクチンを接種すべきかどうかを、自分だけで判断することは難しいでしょう。
高齢者との接触の有無など、家族の状況も踏まえて、親が関与する必要があります。
ただし、現状を見ると、3回目の接種が、新型コロナウイルス感染症に対する有効な手段であることが分かっています。
自分も含めて、家族全体の3回目の接種を前向きに検討してください。