年金の将来に備えた「年金積立金」。今年の運用は「10兆円」の黒字
[2022/7/5 00:00]
1年間で10兆円の収益
日本の「年金積立金」が、2021年度は10兆円を超える利益を生み出しました。
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が運用している「年金積立金」は、将来の年金のために積み立てられている資金です。
「年金積立金」の2021年度末の残高は「196兆6千億円」でした。
このうち、2021年度に行なわれた投資による利益は「10兆925億円」でした。
過去21年間の投資で、「105兆4,288億円」を稼いでいます。
第4四半期は全分野で赤字
GPIFは「年金積立金」を、4つの分野に分けて投資しています。
今年度は、「国内債券」が赤字でしたが、残りの3つが黒字で穴を埋めました。
特に、「外国株式」の値上げが大きく、大幅な黒字となりました。
ただし、2022年1~3月の第4四半期に限ると、4つの分野すべてが赤字となっており、将来的には予断を許しません。
将来の年金の一部となる「年金積立金」
「年金積立金」は、将来の年金給付を補うために蓄えられている資金です。
少子化が進む将来には、年金財源である「保険料」と「国庫負担」だけでは支給額が不足する可能性があります。
その際に、財源の1割程度が、積立金からまかなわれる予定です。
年金積立金だけですべての年金がまかなわれるわけではありませんが、「年金積立金」の運用が好調なことは、年金の将来にとって良いニュースと言えるでしょう。