「BMIが30以上」「高血圧治療中」の人は、4回目のワクチン接種を
4回目の接種のほとんどは「60歳以上」
新型コロナウイルス感染症ワクチンの4回目の接種は、7月に入ってから接種のペースが上がり、7月14日時点で「341万9,689回」に達しました。
しかし、その接種者はかなり偏っています。
これまで接種した人の97.5%は「60歳以上の人」という条件に該当する人です。
4回目の接種のもう一つの条件である「18歳以上60歳未満で、重症化リスクが高いと医師が認める人」は2.5%しかいません。
例えば、「BMIが30以上」「高血圧を治療中」などの条件でも、4回目の接種を受けられますが、ほとんどの人がワクチンを打っていないのです。
4回目の接種を受けることで、新型コロナウイルスに感染しても、重症化を防ぎ、死亡率を下げることができます。
条件が合うのであれば、接種した方が良いでしょう。
この記事では、意外なほど幅が広い4回目の接種の条件について、紹介します。
対象となる可能性は、かなり広い
改めて、4回目の接種の対象となる人の条件を見てみましょう。
1つ目は「60歳以上の人」です。
こちらは、自治体でも把握しやすいので、多くの人が4回目の接種をしています。
もう1つが「18歳以上60歳未満で基礎疾患を有する人と、重症化リスクが高いと医師が認める人」です。
このうち、「基礎疾患を有する人」の条件は、2つあります。
1つは、慢性の病気で通院/入院している人です。
具体的な病名が多数並んでいるので、この記事の最後にある一覧をごらんください。
多くの病名が挙がっているため、自分や家族が対象という人も多いでしょう。
もう1つは「BMIが30以上の肥満の人」です。
BMIが30の目安は、身長170cmで体重約87kg、身長160cmならば体重約77kgとなります。
肥満体の男性ならば、該当する可能性が高いでしょう。
さらに、「重症化リスクが高いと医師が認める人」とあるので、上記の条件に合っていなくても、通院中の医師などが認めれば、それで対象となります。
長年の喫煙などで重症化の不安を感じたら、通院中の病院で相談してください。
3回目の接種から「5カ月後」に接種できる
4回目の接種は、「3回目の接種が終わってから5カ月後以降」から行なえます。
つまり、2022年2月に3回目の接種をしていれば、7月中に4回目の接種ができます。
本来ならば、「接種券」は、もよりの自治体から送られてきます。
しかし、「18歳以上60歳未満で基礎疾患を有する人と、重症化リスクが高いと医師が認める人」の場合は、自治体が症状を把握していないことが多いので、ほとんどの場合は送られてきません。
そのため、自治体の窓口やホームページで、「接種券」の請求を行なう必要があります。
申込み方法は、もよりの自治体のホームページで確認してください。
流行期こそ、4回目の接種を
4回目のワクチンの接種は、新型コロナウイルスの重症化を防ぐための有効な手段です。
申込みはちょっと手間ですが、「接種券」さえ入手できれば、予約なしで接種できる接種会場も増えています。
もちろん、3回目までと同様に、費用は無料です。
18歳以上で、なんらかの持病を持っていて、今回の流行に不安を感じている人は、できるだけ早く4回目の接種を行なってください。
付録:4回目の接種の対象となる基礎疾患の一覧
- 慢性の呼吸器の病気
- 慢性の心臓病(高血圧を含む)
- 慢性の腎臓病
- 慢性の肝臓病(肝硬変など)
- インスリンや飲み薬で治療中の糖尿病または他の病気を併発している糖尿病
- 血液の病気(鉄欠乏性貧血を除く)
- 免疫の機能が低下する病気(治療や緩和ケアを受けている悪性腫瘍を含む)
- ステロイドなど、免疫の機能を低下させる治療を受けている
- 免疫の異常に伴う神経疾患や神経筋疾患
- 神経疾患や神経筋疾患が原因で身体の機能が衰えた状態(呼吸障害など)
- 染色体異常
- 重症心身障害(重度の肢体不自由と重度の知的障害とが重複した状態)
- 睡眠時無呼吸症候群
- 重い精神疾患(精神疾患の治療のため入院している、精神障害者保健福祉手帳を所持している、又は自立支援医療(精神通院医療)で「重度かつ継続」に該当する場合)や知的障害(療育手帳を所持している場合)