ついに1日1万人を超えた東京都の新規陽性者。「BA.5」が流行の主役に
「危機的な感染状況」と警告
東京都の新型コロナウイルス感染症の流行が拡大しています。
専門家会議では、「第6波と並ぶスピードと規模で感染者が増加しており、危機的な感染状況」としており、「2週間後には、これまでに経験したことのない爆発的な感染状況になる」と警告しています。
2週間後には、1日に5万人を超える
東京都の新規陽性者数の7日間平均は、7月13日時点で「10,110人/日」でした。
すでに、1日1万人を超えました。
感染拡大のスピードが急激に加速しており、新規陽性者数は、前の週の2.3倍に増えています。
第6波と並ぶスピードと規模で感染者が増加しており、危機的な感染状況となっています。
この勢いで増え続けると、1週間後の7月20日には「23,253人/日」となり、第6波のピークを超えます。
さらに、2週間後の7月27日には「53,482人/日」に達し、これまでに経験したことのない爆発的な感染状況となります。
東京都では、感染状況の警戒レベルを1段引き上げ、4段階のうち最も高い「大規模な感染拡大が継続している」にしました。
感染状況がこのレベルに設定されるのは、今年4月以来となります。
入院患者数は1.7倍に増加
流行の拡大に伴って、入院患者数も増加しています。
入院患者数は「2,239人」で、先週の1.7倍に増えました。
病床の使用率は「30.6%」に増加しています。
これらの状況から、東京都は医療提供体制の警戒レベルを1段引き上げ、上から2番目の「通常の医療を制限し、体制強化が必要な状況である」に設定しました。
医療体制が、このレベルになるのは今年5月以来です。
「BA.5」が流行の主役に
感染拡大の原因の1つが、オミクロン株の亜系統の入れ替わりです。
これまで流行の中心だった「BA.2」は、大幅に減少しました。
それに代わり「BA.5」が増加し、すでに過半数を占めています。
「BA.2」よりも感染力が強いとされる「BA.5」が流行の中心となることで、感染が拡大しているのです。
ワクチン接種などの予防措置を
今回の感染拡大に対して、どのような行動を取れば良いのでしょうか。
東京都では、「誰もが、感染者や濃厚接触者となる可能性があることを意識し、自ら身を守る行動を徹底する必要がある」とし、人混みを避けるなどの予防措置を続けることを呼びかけています。
また、「若い世代を含め、幅広い世代に対して、3回目ワクチン接種を促進するとともに、高齢者施設入所者など高齢者等への4回目ワクチン接種を急ぐ必要がある」としており、自分の年齢などに応じて、接種可能な状況であれば、それを利用するよう呼びかけています。