拡大が止まらない東京都の新規陽性者。「BA.5」が75%に

[2022/7/23 00:00]

「危機的な感染状況」と警告

東京都の新型コロナウイルス感染症の流行が止まりません。

7月21日に行なわれた専門家会議では、「急速に増加し続け、危機的な感染状況が続いている」としており、「1週間後には、これまでに経験したことのない爆発的な感染状況になる」と警告しています。

1週間前の1.6倍に増加

東京都の新規陽性者数の7日間平均は、7月21日時点で「16,549人/日」でした。

新規陽性者数は、前の週の1.63倍に増えています。

この勢いで増え続けると、1週間後の7月27日には「27,140人/日」に達します。

すでに、7月21日には、1日で「31,878人」に達しており、予想をさらに上回る増加となる可能性があります。

出典:東京都

新型コロナ専用病床の使用率が4割を超える

流行の拡大に伴って、入院患者数も増加しています。

入院患者数は「3,142人」で、先週の1.4倍に増えました。

新型コロナ専用病床の使用率は10%以上増えて、「42.1%」になりました。

これらの状況から、東京都は医療提供体制の警戒レベルを1段引き上げ、一番上の「医療体制がひっ迫している」に設定しました。

出典:東京都

「BA.5」が7割を超える

感染拡大の原因の1つが、オミクロン株の亜系統の入れ替わりです。

これまで流行の中心だった「BA.2」は、すでに2割しかありません。

それに代わった「BA.5」が7割以上を占めています。

「BA.2」よりも感染力が強いとされる「BA.5」が流行の中心となることで、感染が拡大しているのです。

出典:東京都のデータをもとに編集部が作成

「自宅療養」が増えている

PCR検査が陽性となった「全療養者数」は、7月20日時点で147,795人でした。

内訳は、「入院患者」3,142人、「宿泊療養者」6,306人、「自宅療養者」92,444人、「入院・療養等調整中」45,903人となります。

「自宅療養者」と「入院・療養等調整中」を合わせると、9割以上が自宅で療養または待機している状態です。

すでに新型コロナ専用の病床使用率が4割を超えていることもあり、新規陽性者になっても、簡単には入院できないと覚悟しておいた方が良いでしょう。

出典:東京都のデータをもとに編集部が作成
[シニアガイド編集部]