今、一番危険な「沖縄県」。コロナの発生率が東京都の2倍、全国平均の3倍
今、一番危険な「沖縄県」
新型コロナウイルスの流行は、「新規陽性者」の数で伝えられることが多く、人口の多い東京都や大阪府がニュースの対象となりがちです。
例えば、「東京都の新規陽性者数が3万人を超えた」とか「大阪府では過去最高の2万人台となりました」というニュースが流れるので、危ないのは東京や大阪などの都会だけのように見えてしまいます。
それはそれで重要なのですが、実際は、東京都や大阪府以上に流行が拡大している県もあります。
7月24日の時点では「沖縄県」が、それにあたります。
この記事では、沖縄県における新型コロナウイルス感染症の現状を国や県の資料をもとに紹介します。
新規陽性者数は「過去最多」
まず、「新規陽性者数」から見ていきましょう。
沖縄県の新規陽性者数は、7月23日に「5,297人」となりました。
これは、新型コロナの流行開始以来、過去最多です。
沖縄県の人口は約145万人で、東京都の約10分の1です。
東京都に換算すると、約5万人の新規陽性者に相当しますから、その流行のすさまじさが分かります。
そして、沖縄県の新規陽性者数は、1週間に「1.34倍」というハイペースで増えています。
この先、数週間は、流行が続くでしょう。
東京都の2倍、全国平均の3倍
新型コロナウイルス感染症の発生率は、過去1週間の新規陽性者数を、人口10万人当たりに換算して比較します。
7月20日時点の沖縄県は「1,655人」でした。
これは、東京都の「829人」の2倍、全国平均の「564人」の3倍にあたります。
現在の沖縄県における流行の激しさが分かります。
すでに7割以上のベッドが埋まっている
これだけ流行の規模が大きいと、医療体制にも影響があります。
7月23日時点の「病床使用率」は「77.1%」でした。
すでに、コロナ専用ベッド699床のうち、539床が埋まっています。
また、「重症者用病床使用率」も「32.3%」でした。
62床ある重症者用ベッドのうち、20床が埋まっています。
恐ろしいことに、沖縄県の予測では、3週間後に必要なベッドは「9,613床」となっています。
これは、沖縄県が準備しているベッド数の13倍にあたります。
つまり、3週間後には、医療体制が破綻し、重症化しても入院できない事態が予測されているのです。
会食は「4人以下、2時間未満」に
このような、流行の状況を受けて、沖縄県では「県民の生活と命を守るための緊急対策」として、次のような呼びかけを行なっています。
- 不要不急の外出の自粛
- 会食は4人以下、2時間未満に
- 3回目、4回目のワクチン接種
また、県外からの観光客に対しても、呼びかけをおこなっています。
- 健康管理の徹底
- 体調不良の際には来県を延期
- PCR検査の陰性の確認
今後、沖縄県の流行が拡大するにつれて、観光客に対しても、より厳しい行動制限が行なわれる可能性があります。
最悪の場合、2年前の4月のように、沖縄県知事が沖縄県への旅行中止を呼びかける事態も、ありえます。
病院や薬局が利用できないことを前提に準備を
沖縄県における「第7波」の流行は、始まったばかりです。
これから、夏休みシーズンに向けて、観光旅行を予定している人は、旅行時点の状況を必ず確認してください。
また、旅行に行く場合は、持病の薬を多めに持っていくなど、病院や薬局が利用できないことを前提に準備をしてください。