接種券が届いても、4回目接種対象とは限りません。会場に行く前に、もう一度確認を
4回目の接種は対象者が限られている
新型コロナウイルス感染症のワクチン接種は、3回目までと4回目では対象者が異なっています。
4回目の接種の対象者は、次の3種類だけです。
- 60歳以上の人
- 18歳以上60歳未満で、基礎疾患がある人
- 18歳以上60歳未満で、医療または高齢者施設の従事者
しかし、一部の自治体では、この3つのどれにも該当しないのに、予約を取って、接種会場まで来てしまう人が発生しています。
どうして、こういうことが起きるのか、その原因と対策を紹介します。
対象者でない人に「接種券」が届く自治体がある
4回目の接種は、対象者の範囲が狭いだけではなく、該当するかどうかに幅があります。
特に「18歳以上60歳未満で、基礎疾患がある人」の場合、接種券を発送する自治体では、それに該当するかどうかが分かりません。
そのため、多くの自治体では「60歳以上の人」に限って接種券を発送しています。
つまり「基礎疾患がある人」は、自分から接種券を請求しなければいけません。
しかし、一部の自治体では、60歳未満の多くの住民にも接種券を発送しています。
例えば、東京都墨田区では、「4回目接種の対象が拡大される可能性があるため、3回目接種を完了した18歳以上の区民全員」に接種券を発送しました。
そのため、「接種券が届いたのであれば、自分も対象だ」と判断した人が、接種の予約をし、接種会場まで足を運ぶという例が出ています。
しかし、本来の対象でない人は、接種会場に来ても4回目の接種を受けることができません。
本人も無駄足を踏むことになりますし、会場の医師や係員にも負担になっています。
自分が対象かどうか、もう一度確認を
自分が無駄足を踏むことを防ぐには、3種類の接種対象に自分が入っているかどうかを、自分で判断する必要があります。
4回目の接種券が届いた人は、自分自身が、接種の対象であるかどうかを、もう一度確認してください。
特に「基礎疾患がある人」は、記事末のリストを見て、確認してください。
そして、自分自身が対象でなければ、予約を取り消す連絡をしてください。
そうすれば、自分自身の貴重な時間を無駄にせずに済みます。
また、接種会場の医師や係員の負担も減らすことができます。
使わなかった接種券は、将来の感染の拡大に備えて、分かりやすい場所に保管しておきましょう。
資料:4回目の接種の対象となる基礎疾患の一覧
- BMIが30以上の肥満の人
- 慢性の呼吸器の病気
- 慢性の心臓病(高血圧を含む)
- 慢性の腎臓病
- 慢性の肝臓病(肝硬変など)
- インスリンや飲み薬で治療中の糖尿病または他の病気を併発している糖尿病
- 血液の病気(鉄欠乏性貧血を除く)
- 免疫の機能が低下する病気(治療や緩和ケアを受けている悪性腫瘍を含む)
- ステロイドなど、免疫の機能を低下させる治療を受けている
- 免疫の異常に伴う神経疾患や神経筋疾患
- 神経疾患や神経筋疾患が原因で身体の機能が衰えた状態(呼吸障害など)
- 染色体異常
- 重症心身障害(重度の肢体不自由と重度の知的障害とが重複した状態)
- 睡眠時無呼吸症候群
- 重い精神疾患(精神疾患の治療のため入院している、精神障害者保健福祉手帳を所持している、又は自立支援医療(精神通院医療)で「重度かつ継続」に該当する場合)や知的障害(療育手帳を所持している場合)