救急車で運ばれる熱中症患者が急増。7月は「2万7千人」
[2022/8/30 00:00]
昨年の1.2倍に増えた熱中症患者
救急車で運ばれた熱中症患者が急増しています。
総務省消防庁によれば、2022年7月に救急搬送された患者は「27,209人」でした。
これは、昨年7月の1.27倍に増えています。
患者の半分以上が「高齢者」
救急搬送された人を年齢別に見てみましょう。
一番多いのは、「65歳以上の高齢者」で、全体の半分以上を占めています。
次に多いのが「成人」で、3割を占めています。
熱中症は、子供や未成年よりも、高齢者の方が注意が必要なのです。
搬送された人の6割は「軽症」
救急搬送された人の症状を見てみましょう。
一番多いのは、入院を必要としない「軽症(外来診療)」で、6割を超えます。
次いで、入院を必要とする「中等症(入院診療)」が3割です。
一番危険な場所は「自宅」
熱中症で倒れた場所で一番多いのは、自宅などの「住居」でした。
そして、「道路」「屋外」が続きます。
熱中症というと、屋外の直射日光で倒れるイメージがありますが、実は自宅にいるときの方が注意が必要なのです。
使うべきときはエアコンを使う
熱中症の救急搬送を1週間単位で見てみましょう。
実は、一番多いのは「6月27日~7月3日」、つまり6月末からの1週間です。
この時期は気温も高かったのですが、まだエアコンを本格的に使っていない時期でした。
「暑い」と感じても、エアコンを使うのをためらう時期だったのが、熱中症患者が増えた理由の1つなのです。
季節にとらわれず、いつも部屋の温度に注意して、エアコンや扇風機を上手に使いましょう。
新型コロナの感染対策も兼ね、こまめに窓を開けて換気をすることも有効です。