将来の仕事に必要な知識を学ぶ「リスキリング」。やってる人は3人に1人

[2022/9/24 00:00]

「リスキリング」の実態調査

転職サイト「ミドルの転職」が「リスキリングの実態調査」の結果を公開しています。

2022年5月に行なわれたインターネット調査には、35歳以上のユーザー1,668人が回答しています。

将来の仕事に必要な知識を学ぶ「リスキリング」

「リスキリング(Reskilling)」とは、今後の業務において必要となるスキルや技術を、社員に再教育することを指す、新しい言葉です。

「リカレント教育」や「生涯教育」に近い内容ですが、「リスキリング」は、仕事を続けながら業務に関する学習を行なうことに限定しているのが特徴です。

仕事を辞めて大学に入り直すことを含む「リカレント教育」や、業務に関係のない教養を積むことを含む「生涯教育」とは、その点が異なります。

実行している人は3分の1

「現在、リスキリングに取り組んでいる」人は、回答者全体の31%でした。

だいたい3人に1人が、「リスキリング」を実行しています。

出典:エン・ジャパン

自分で始めた人が8割

「リスキリングを始めたきっかけ」では、「仕事上必要だと感じ、自発的に始めた」人が82%でした。

「会社から命じられた」人や、「上司/同僚に勧められた」人は、ごく限られています。

出典:エン・ジャパン

目的は「新しい仕事に挑戦するため」

「リスキリングに取り組む理由」を聞いています。

一番多いのは「新しい仕事に挑戦するため」でした。

あまり差がなく、「自分のキャリアの市場価値を高めるため」と「将来の企業/副業/転職のため」が続きます。

出典:エン・ジャパン

DX以外では「語学」が人気

「リスキリングに取り組んでいる分野」を聞いています。

一番多いのは「語学」で、3割を超えています。

2位以降は、「ITリテラシー」「データサイエンス/統計解析」など、DX(デジタルトランスフォーメーション)の分野が続きます。

出典:エン・ジャパン

「学習時間の確保」が課題

「リスキリングの課題」で一番多いのは「学習時間の確保」でした。

コメントでも、「子供が小さいので睡眠時間を削ったり、休憩時間をつぶしたりして時間を捻出しています」など、学習時間を作るために苦労している様子がうかがえます。

出典:エン・ジャパン

必要と思ったら、まず行動を

「リスキリング」という言葉には、「企業によるDXの従業員教育」というイメージがあります。

つまり、「デジタル技術による変革」について行くために、会社が教育の機会を設けるという形です。

しかし、今回の調査結果では、自分の意志で「リスキリング」を行っている人が多く、分野も「語学」が人気でした。

語学は、学習の面でも、ビジネスコミュニケーションの面でも、基礎となる教養です。

これも立派な「リスキリング」と言えるでしょう。

また、学習方法も進化し、移動中にYouTubeで無償公開されている動画を見聞きするなど、自分の都合に合わせた学習が可能となっています。

仕事に必要と感じた分野があれば、分野や時間にとらわれずに、学ぶ機会を作ってみましょう。

[シニアガイド編集部]