大学での学び直しに興味がある社会人は3割強
リカレント教育と学び直し
「人生100年時代」には、長い人生で価値のある人材であり続けるために、新しい知識を得ることが必要となっています。
その手段として、リカレント教育が注目され始めています。
「リカレント教育」とは、教育機関を卒業した社会人が生涯にわたって、『学び直し』ができるシステムを指します。
リカレント(recurrent)は英語で「反復」や「繰り返し」などを意味します
この記事では、内閣府による「生涯学習に関する世論調査 」をもとに、社会人が学び直しをどのように捉えているのか紹介します。
再学習の意欲がある人は3割強
この世論調査は、18歳以上の男女1,710人を対象としています。
「社会人となった後に、大学などの教育機関で学習したことがある」人は、意外と多く、20%弱もいます。
大学に入り直して「正規課程で学習したことがある」人が9.9%、「公開講座や履修証明プログラムなど、短期講座で学んだことがある」人が9.4%でした。
「学習したことはないが、今後は学習してみたい」という学習意欲がある人が17%いるので、学び直しに興味がある人は36%というところです。
「教養」や「資格」が目的
「これから社会人として大学などで学ぶとすれば、どのような成果を期待するか」という質問では、「幅広い教養を得ること」が多くなっています。
以下、「資格を取得すること」「特定分野の先端的・専門的な知識を得ること」「特定分野の基礎的な知識を得ること」が続きます。
教養、資格、そして仕事で役立つ知識が求められています。
学ぶならば「図書館」か「インターネット」
「社会人として大学などで学ぶとすれば、どこで講座が開講されると学習しやすいか」と聞いています。
一番多いのは、「図書館や公民館などの社会教育施設」で、ほぼ差がなく「インターネット」が続きます。
「大学などの校舎」以外では、「駅など公共交通機関の施設と同じ建物内」や「会社などの勤務先」など、通いやすい場所が希望されています。
いったん退職してフルタイムの学生になるのではなく、働きながら学ぶというスタイルで考えている人が多いようです。
フルタイムよりも、働きながら学ぶスタイル
「社会人として大学などで学ぶ期間や情報量」は、あまり多いものは期待されていません。
例えば、「大学などに学生として入学し、卒業する」と答えた者は12.2%に留まっています。
多いのは「60時間(週6時間の講義で2~3カ月)」や「30時間以下」などです。
この回答からも、働き続けながら講義に通うというイメージで考えている人が多いことが分かります。