結婚しようとする中高年の4割は「事実婚でも良い」と考えている
「事実婚」についてのアンケート
中高年の男女が結婚する場合、「事実婚でも良い」という人が、半分近くもいることが分かりました。
これは、結婚相手紹介サービス「オーネット」が運営する「スーペリア」による「中高年の事実婚に関する意識調査」の結果です。
2022年10月に行なわれたインターネット調査には、45歳~64歳の男女415名が回答しています。
なお、「事実婚」とは、役所に婚姻届を提出せずに、夫婦と同様の関係を持って共同生活を送っている状態を指します。
そして、婚姻届を提出した場合は「法律婚」と呼びます。
「事実婚でも良い」という人は「45%」
結婚したいと思う相手がいる場合に「事実婚でも良い」という人は「45.8%」でした。
回答者の半分近くが、事実婚をポジティブに捉えています
「事実婚は避けたい」という人は16.1%、「わからない」が37.8%でした。
事実婚を否定的に捉えている人は少ないのですが、判断を保留している人が4割近くもいます。
自由さがある「事実婚」
「事実婚で良い」とする理由には、男女差があまりありません。
一番多いのは「年齢的に今から結婚することが考えられないから」です。
これまでに築き上げた自分のライフスタイルを壊したくないという気持ちが感じられます。
次に多いのは「法律婚より事実婚の方が生活スタイルが自由だと思うから」でした。
「法律婚」は、お互いの関係や周りの環境が大きく変わるイメージがあり、年齢的にもハードルが高いと感じるのでしょう。
また、女性は「苗字が変わらないから」が3位に入っています。
現在の日本では、夫婦別姓が許されていないため、2人とも名字を変えたくない場合は事実婚を選ぶしかありません。
男性も実利を感じる「法律婚」
一方、「事実婚は避けたい」理由は男女で異なります。
男性で一番多いのは、「事実婚よりも法律婚の方が経済的に安心だから」でした。
事実婚であっても、扶養に入ったり家族割が適用されたりすることもありますが、法律婚の方が安心というイメージがあります。
次に多いのは「子供の気持ちを尊重したい」でした。
3番目に「パートナーと同じ苗字でいたいから」が入っています。
現在の日本では、同じ苗字を名乗るためには「法律婚」を選ぶ必要があります。
女性は経済的メリットを重視
次に、女性に対して、「事実婚は避けたい」理由を聞いています。
一番多いのは、「税制面での不利益が生じるから」でした。
例えば、事実婚では所得税の配偶者控除を受けることができません。
2番目も「事実婚よりも法律婚の方が経済的に安心だから」でした。
現在の日本の法律では、法律婚を選択すると、何かと優遇されます。
そのような「法律婚」のメリットには、男性よりも女性の方が敏感なようです。
3番目は、男性と同じ「パートナーと同じ苗字でいたいから」が入りました。
最後は結婚に何を求めるかで決める
結婚したいと思う相手ができたときに「事実婚」と「法律婚」のどちらを選ぶかという選択は簡単ではありません。
「事実婚」の自由さと、「法律婚」の実利は、どちらも魅力的です。
もう一つ、2人が同じ苗字を名乗るかどうかも、「事実婚」と「法律婚」を選択する理由となるでしょう。
いずれにしても、自分が結婚に何を求めているかを良く考える必要があります。
その上で、結婚しようとするパートナーと、よく話し合ってください。