昨年後半から、恐ろしい勢いで上がったガス料金。これからどうなる
半年で2割以上も上がったガス料金
「使っている量は変わっていないのに、ガス料金が高くなっている」と感じませんか。
実際に、東京ガスのガス料金を、グラフにしてみると、昨年後半から大きく上がっています。
一般家庭をもとにしたモデル料金は、2022年の9月分までは、「5,800円」前後でした。
しかし、今年1月分では「7,324円」になりました。
半年で2割以上も上がったのですから、高くなったと感じて当たり前です。
2月分から補助金が始まる
しかし、良い話が2つあります。
1つは、資源エネルギー庁による補助金があります。
この補助金は、2023年2月に検針された分、つまり3月に払う料金から始まります。
補助金を利用するにあたって、申込みなどの手続きは必要ありません。
なにもしなくても、ガス料金が値引きされます。
値引きの金額は、ガスの使用量に応じて変わりますが、月に30立方mを使う一般家庭モデルで「900円」安くなります。
2月分のガス料金は「7,324円」に値上がりしましたが、補助金を差し引くと「6,424円」になります。
補助金のおかげで、1月分よりも安くなるのです。
もし、自分の補助金の金額が知りたいときは、検針票の使用量(立方m)に30円を掛けてください。
例えば、「使用量」が70立方mならば、補助金によって、2,100円安くなります。
3月分で値上がりが止まった
もう1つの良い話は、値上がりの勢いがいったん止まったことです。
3月分の一般家庭モデル料金は「7,164円」になります。
これは、2月分に対して、「160円」安くなりました。
前の月に比べて、料金が下がったのは、今年度では初めてです。
昨年後半から、ずっと上がり続けてきたガス料金ですが、ようやく一息つきました。
なお、補助金もあるので、支払う料金は「6,264円」になります。
まだ、先行きは見通せない
さて、せっかくの良い話ですが、これはいつまで続くのでしょうか。
補助金については、とりあえず今年の10月分までは続きます。
2月分から9月分までは1立方m当たり「30円」、10月は1立方m当たり「15円」の値引きとなります。
また、いったん、値上げが止まったガスの価格については、今後の見通しが立ちません。
現在、ガスの価格は1カ月ごとに調整されています。
これは、ガスの原料となるLNG(液化天然ガス)の値段が大きく動いており、毎月、調整を入れる必要があるためです。
言い換えれば、先行きがどうなるのかは、事業者自身も分かっていません。
いったん料金が下がったからと言って、このまま値下がりが続くとは限らないのです。
引き続き、価格の動きに注目してください。