ミドルでも、転職すると給料が上がる「年齢」「役職」「職種」
転職後の年収について調査
ミドル世代のための転職サイト「ミドルの転職」が、「転職後の年収」についての調査結果を公開しています。
ここでいう「ミドル」とは、35歳以上の現役世代を指しています。
2023年1月に行なわれたインターネット調査には、「ミドルの転職」で活動している転職コンサルタント232人が回答しています。
ミドルでも「年収」が上がる転職は可能
そもそも、ミドルが転職をしたときに、「年収」は上がるものなのでしょうか。
転職コンサルタントの84%は「上がる人のほうが多い」と答えています。
年収が必ず上がるとは限りませんが、上がる可能性はあると見て良いでしょう。
年収が増える可能性が高いのは「40代後半」まで
まず、「転職後に年収が上がる年代」を聞いています。
多いのは「40代前半」と「35歳後半」です。
やはり、同じミドルと言っても、若い方が有利であることは間違いありません。
次に「40代後半」が続きます。
つまり、年収が増える可能性が高いのは「40代後半」までなのです。
「50代前半」や「50代後半以降」では、転職後に年収が下がる人の方が多くなります。
年収が上がるのは「部長・次長クラス」と「課長クラス」
次に、「転職後に年収が上がる役職」を聞いています。
年収が上がる割合が50%を超えるのは「部長・次長クラス」と「課長クラス」だけです。
また、「本部長・事業部長クラス」も年収が上がる可能性の方が高くなっています。
逆に「役職なし」の場合、下がる場合の方が多く、年収アップは期待できません。
年収が上がる職種は「IT系技術者」や「マーケティング」
「転職後に年収が上がる職種」を聞いています。
上位3つは「経営・経営企画・事業企画系」「技術系(IT・Web・通信系)」「営業・マーケティング系」でした。
このうち「経営・経営企画・事業企画系」と「技術系(IT・Web・通信系)」は、年収が下がる割合が低いので、年収アップが期待できます。
一方、「営業・マーケティング系」は、上がる割合と下がる割合が、ほぼ同じなので、状況によって差がありそうです。
また、「事務・管理系」と「技術系(サービス・流通系)」は、年収が下がる割合が高く、転職による年収アップは期待できません。
「組織を率いた経験」や「高い専門性」が求められている
最後に、転職コンサルタントに「年収アップが実現できるミドルの傾向」を聞いています。
3つほど見てみましょう。
- 親和性のある業界への転職もしくは経営層など上流のマネジメント経験をしており、事業を俯瞰して見れるスキルがある方が年収アップを実現できる。
- 競合性の低い専門性を持っている方、現在ですとAIや機械学習に早くから携わり、そのノウハウを持っている方、もしくは若い世代にそれを引き継ぐことのできる方。
- 営業、事業企画などの職種で柔軟な思考をお持ちで、固定概念をあまり持っていない方。また、リスキリングなど学び直しや自己研鑽をしっかりと行なえる方。
つまり、組織を率いた経験、高い専門性、新しい分野を創造できる柔軟性などが、年収アップの条件として求められています。
なかなか高い壁と言って良いでしょう。
また、ミドルの転職では、すぐに戦力として実績を上げられる人が求められていることも忘れてはいけません。