持病があっても入りやすい「引受基準緩和型医療保険」の長所と短所
「引受基準緩和型医療保険」に入っている人へのアンケート
チューリッヒ生命保険が、「引受基準緩和型医療保険に関する実態調査」の結果を公開しています。
「引受基準緩和型医療保険」とは、持病があったり、手術から時間が経っていないなどの理由で、通常の生命保険に加入できない人を対象としています。
「引受基準緩和型医療保険」は、加入できる条件がゆるやかな代わりに、保険料が高いなどの制約があります。
2022年11月に行なわれたインターネット調査には、実際に「引受基準緩和型医療保険」に加入している30~70歳の男女800人が回答しています。
長所は「持病があっても加入できる」
「引受基準緩和型医療保険」で満足している点を聞いています。
一番多いのは「持病があっても加入できた」でした。
「持病のために通常の保険に加入できずに困っていたが、必要な保険に加入できた。(50代女性)」「入院手術からの時間経過で加入できた。(60代女性)」などのコメントがありました。
短所は「保険料が高い」
「引受基準緩和型医療保険」で不満な点を聞いています。
やはり、多いのは「通常の医療保険と比較して保険料が高い」でした。
「持病があるので仕方がないと思うが、保険料が高く、もらえる給付金の額も少ないこと。(50代女性)」「通常の医療保険と比べて、保障の内容が薄く感じるため。(60代女性)」などのコメントがありました。
「引受基準緩和型医療保険」であっても、保障内容の選択肢が少ないことや、保険料が高いことには不満があることが分かります。
通常の保険と同じレベルが求められている
今後の「引受基準緩和型医療保険」に期待することを聞いています。
最も多いのは「加入検討がしやすい手頃な保険料」でした。
そして、「手厚い保障を受けられる」と「保障の内容が通常の医療保険と同等」が続きます。
「引受基準緩和型医療保険」であっても、手頃な保険料で、通常の医療保険と同じ水準の保障内容や、手厚い保障が求められています。
自分に必要な保障が得られることを基準にする
最後に「引受基準緩和型医療保険」について、もう少し詳しく紹介しましょう。
ある「引受基準緩和型医療保険」では、次の3つの質問の答えが、すべて「いいえ」であれば加入できます。
- 最近3カ月以内に、医師から入院・手術・先進医療のいずれかをすすめられたことがある。
- 過去2年以内に、病気やケガで入院をしたこと、または手術を受けたことがある。
- 過去5年以内に、ガン・上皮内ガン(高度異形成も含む)、肝硬変、統合失調症、認知症、アルコール依存症で、医師の診察・検査・治療・投薬のいずれかを受けたことがある。
つまり、手術に至るような重病であっても、ある程度の期間が経過すれば、加入の条件を満たすことができます。
一般の医療保険に比べれば、かなりゆるやかな基準であると言えるでしょう。
一方、保険料については、リスクが高い分、どうしても割高になります。
しかし、「お手頃プラン」などの名称で、保障内容を軽くする代わりに、保険料を抑えるプランも用意されています。
「引受基準緩和型医療保険」への加入を考えるときは、自分の治療経過を確認した上で、必要な保障が得られるかどうかを基準に、プランを検討してください。