エンディングノートに書いていることで一番多いのは「財産・資産について」

[2023/2/21 00:00]

家族に書いておいてほしいと思っている

エンディングノートは、家族に向けて、自分の死後の処置や相続などの要望を伝えるツールです。

家族が本人の希望に従ってあげたいと思っていても、それを生前に相談することは簡単ではありません。

そのため、「家族にエンディングノートを書いておいてもらいたい」という人は、6割近くに上ります。

この記事では、日本トレンドリサーチと「斎奉閣(さいほうかく)・家族葬会館 和ごころ」によるエンディングノートについての調査結果を紹介します。

2023年2月に行なわれたインターネット調査には、全国の男女1,000人が回答しています。

出典:日本トレンドリサーチ/斎奉閣・家族葬会館 和ごころ

70歳以上の2割はエンディングノートを書いている

家族は書いておいてほしいと思っていても、実際にエンディングノートを書いている人は、あまり多くありません。

それでも、70歳以上になると、2割以上の人が準備しています。

出典:日本トレンドリサーチ/斎奉閣・家族葬会館 和ごころ

一番多いのは「財産・資産について」

エンディングノートには、どんなことを書いているのでしょうか。

一番多いのは「財産・資産について」でした。

8割以上の人が、これを書いています。

次に多いのが「葬儀・お墓について」です。

こちらも7割近い人が書いています。

自分のことを書いている人よりも、財産や葬儀など、家族が必要とする情報を書いている人の方が多いのです。

出典:日本トレンドリサーチ/斎奉閣・家族葬会館 和ごころ

具体的な情報を書いている人が多い

エンディングノートに書いた内容について、もう少しくわしく見てみましょう。

例えば、次のような例がありました。

  • 銀行口座と暗証番号。PCのパスワード。葬儀は行なわないこと。(60代女性)
  • 預金口座のことや、亡くなったあとに連絡してほしい人のこと。その他、死亡に伴なう諸手続きがスムーズにいくようにいろいろ書いた。(50代女性)
  • 家一軒の片付けに必要な内容、例えば電気会社はどこで個人番号は何番か、生命保険は何処に連絡するかとかです。(70代女性)

これを見ると、自分が死んだ後の手続きがスムーズできるように、具体的な情報を書いている人が多いようです。

自分が書きやすいように書いて良い

エンディングノートには、「遺言書」のような法的な拘束力はありません。

その代わり、書式などにも制約がありません。

自分が書きやすいように書いて良いのです。

エンディングノートに手を付けられない理由の1つに、「自分の気持ちをどう伝えてよいか分からない」という悩みがあります。

しかし、「気持ち」はいったん置いておき、具体的な情報を集めて整理することから始めると、少し書きやすくなるのではないでしょうか。

「遺言書」との使い分けについては、最初にエンディングノートを書くことで、さまざまな情報を整理し、必要な場合に「遺言書」を用意するとスムーズに準備が進みます。

[シニアガイド編集部]