エンディングノートに書いていることで一番多いのは「財産・資産について」
家族に書いておいてほしいと思っている
エンディングノートは、家族に向けて、自分の死後の処置や相続などの要望を伝えるツールです。
家族が本人の希望に従ってあげたいと思っていても、それを生前に相談することは簡単ではありません。
そのため、「家族にエンディングノートを書いておいてもらいたい」という人は、6割近くに上ります。
この記事では、日本トレンドリサーチと「斎奉閣(さいほうかく)・家族葬会館 和ごころ」によるエンディングノートについての調査結果を紹介します。
2023年2月に行なわれたインターネット調査には、全国の男女1,000人が回答しています。
70歳以上の2割はエンディングノートを書いている
家族は書いておいてほしいと思っていても、実際にエンディングノートを書いている人は、あまり多くありません。
それでも、70歳以上になると、2割以上の人が準備しています。
一番多いのは「財産・資産について」
エンディングノートには、どんなことを書いているのでしょうか。
一番多いのは「財産・資産について」でした。
8割以上の人が、これを書いています。
次に多いのが「葬儀・お墓について」です。
こちらも7割近い人が書いています。
自分のことを書いている人よりも、財産や葬儀など、家族が必要とする情報を書いている人の方が多いのです。
具体的な情報を書いている人が多い
エンディングノートに書いた内容について、もう少しくわしく見てみましょう。
例えば、次のような例がありました。
- 銀行口座と暗証番号。PCのパスワード。葬儀は行なわないこと。(60代女性)
- 預金口座のことや、亡くなったあとに連絡してほしい人のこと。その他、死亡に伴なう諸手続きがスムーズにいくようにいろいろ書いた。(50代女性)
- 家一軒の片付けに必要な内容、例えば電気会社はどこで個人番号は何番か、生命保険は何処に連絡するかとかです。(70代女性)
これを見ると、自分が死んだ後の手続きがスムーズできるように、具体的な情報を書いている人が多いようです。
自分が書きやすいように書いて良い
エンディングノートには、「遺言書」のような法的な拘束力はありません。
その代わり、書式などにも制約がありません。
自分が書きやすいように書いて良いのです。
エンディングノートに手を付けられない理由の1つに、「自分の気持ちをどう伝えてよいか分からない」という悩みがあります。
しかし、「気持ち」はいったん置いておき、具体的な情報を集めて整理することから始めると、少し書きやすくなるのではないでしょうか。
「遺言書」との使い分けについては、最初にエンディングノートを書くことで、さまざまな情報を整理し、必要な場合に「遺言書」を用意するとスムーズに準備が進みます。