介護施設入居者アンケート。初期費用不要の「特養」が最多。資金は自分の貯金と年金
老人ホームの利用者へのアンケート
介護施設検索サイト「ケアスル介護」が、「老人ホームの費用アンケート」の結果を公開しています。
2023年3月に行なわれたインターネット調査には、介護施設の入居者やその関係者228人が回答しています。
利用が多い施設は「特養」
入居した施設の種類を聞いています。
一番多いのは「特別養護老人ホーム(特養)」で、4割近くあります。
特養は入居者の要介護度が「要介護3」以上でないと入居できないという制限があります。
しかし、利用料金が安く、人気のある施設です。
次に多いのが「介護付き有料老人ホーム」で、2割弱でした。
この2つで、全体の半分を超えています。
「入居一時金」がない人も多い
施設に入居した初期費用を聞いています。
一般的には「入居一時金」などの名目で一定の費用がかかることが珍しくありません。
しかし、今回のアンケートでは、全体の4割以上が「初期費用がゼロだった」と回答しています。
これは、入居一時金がかからない「特養」を利用した人が多いからでしょう。
「入居一時金」は施設による差が大きく、中には「1千万円以上」払った人もいます。
毎月の費用は「11~15万円」が多い
毎月支払う「月額費用」を聞いています。
一番多い回答は「11~15万円」でした。
これに、「6~10万円」と「16~20万円」が続きます。
だいたい月に20万円以内で収めている人が多いことが分かります。
こちらも施設による差が大きく、「月に201万円以上」という回答もあります。
8割以上は自分のお金で入っている
介護施設の入居費用や月額費用は誰が出しているのでしょうか。
一番多いのは「入居者本人の貯金や年金」という回答でした。
次に多いのが「入居者本人の年金」です。
2つを合わせると、入居者自身のお金を使っている人が8割を超えます。
逆に、「子供世帯が負担」という家庭も1割以上います。
介護にかかる費用は、利用する本人のお金を使うのが基本ですが、年金が少額だったり、無年金だったりすることで、家族に負担を強いている様子が分かります。
自分の老後の生活設計を考える際には、「年金」や「貯蓄」などの準備を整え、自分自身で介護の費用を負担することを目指してください。