原材料不足で「だし製品」の値上げが急増。「食用油」は20%以上の値上がり

[2023/5/2 00:00]

今年に入ってからの値上げを分析

調査会社の東京商工リサーチが、2023年に値上げされた食料品についてのレポートを公開しています。

2023年に値上げされた食品と飲料は「2万1,998品目」で、2万品目を超えました。

「だし」の高騰で「調味料」の値上げが急増

値上げされた品目を分野別に見てみましょう。

一番多いのは「加工食品」で、30.1%を占めています。

次に多いのが「調味料」で、29.8%を占めています。

この2つだけで値上げされた食品の6割にあたります。

とくに「調味料」は、2月以降に値上げが続いています。

原因としては、「だし」や「たれ」原料である「煮干し(カタクチイワシ)」の不漁が挙げられています。

また、かつお節、さば節の供給も不足しています。

このままでは、夏に消費が増える「麺つゆ類」の値上げも避けられないでしょう。

また、鶏卵の値上がりと品不足により「マヨネーズ」も値上げされています。

出典:東京商工リサーチ

値上げ率では「食用油」がトップ

次に、商品分類ごとの値上げ率を見てみましょう。

もっとも値上げ率が高いのは「食用油」でした。

オリーブオイルなど輸入品を中心に大幅な値上げが続いています。

商品分類別では、唯一、20%を超える値上げ率となりました。

そして、冷凍食品、加工食品、麺類など、食卓に身近な商品が続きます。

多くの分野で10%以上の値上げが行なわれており、家計への影響が大きいことが分かります。

出典:東京商工リサーチ

「調味料」や「食用油」は買い増しを

5月に予定されている食料品の値上げは「692品目」に留まっています。

しかし、6月には「3,886品目」の値上げが予定されており、値上げされる商品が増えることは確実です。

めんつゆを始めとする「調味料」や「食用油」は、今後も値上げが避けられません。

どちらも、日持ちする商品なので、安く買える機会があれば、少し多めに買い足してください。

出典:東京商工リサーチ
[シニアガイド編集部]