新型コロナワクチンの予防接種。春は「高齢者」と「基礎疾患を持つ人」に限定
5月8日から新しい制度に
2023年5月8日から、新型コロナウイルス感染症の法律上の位置付けが変わりました。
それに伴って、ワクチン接種の制度も変わりました。
新しい制度は、「令和5年春開始接種」と呼ばれ、5月8日から8月一杯まで行なわれます。
9月以降は「令和5年秋開始接種」が予定されています。
この記事では、以前の制度との変更点を中心に紹介します。
今回は対象を限定
「令和5年春開始接種」の特徴は、接種の対象者の範囲が狭くなったことです。
具体的には、満5歳以上で、初回(従来型2回)接種が完了している方のうち、下のいずれかの条件を満たす人です。
- 65歳以上の人
- 基礎疾患を有する5歳~64歳の人
- 医療機関、高齢者施設・障害者施設等に従事する人
- その他重症化リスクが高いと医師が認める人
さらに、ワクチン接種について「努力義務」のある人は、「65歳以上の高齢者」と「基礎疾患を持つ人」に限られています。
これまでのワクチン接種は「感染予防」を目的としていました。
しかし、「令和5年春開始接種」は「重症化予防」を目的としているので、ワクチン接種の範囲や努力義務が限定されているのです。
なお、9月以降に予定されている「令和5年秋開始接種」では、接種の範囲が広くなっています。
使用されるワクチンと費用
「令和5年春開始接種」で使用されるワクチンは、ファイザーまたはモデルナの「オミクロン株対応2価ワクチン」が前提です。
なんらかの理由がある場合は、武田ノババックスのワクチンも選べますが、接種会場などが限られてしまいます。
接種の費用は、全額が国の負担でまかなわれるため、無料で接種が受けられます。
「接種券」が届かない場合
「令和5年春開始接種」の接種を受けるための「接種券」の発送は、4月末から始まっています。
しかし、「基礎疾患を持つ人」の場合は、自治体に情報がないため「接種券」が届かない場合があります。
また、「接種券」の発送のルールは市区町村ごとに異なります。
例えば、「オミクロン株対応ワクチン」を1回接種していないと接種券が発送されない地域もあります。
「接種券」が未着の場合は、もよりの市区町村のホームページで発行申請を受け付けているので、手続きを行なってください。