新型コロナワクチンの予防接種。春は「高齢者」と「基礎疾患を持つ人」に限定

[2023/5/10 00:00]

5月8日から新しい制度に

2023年5月8日から、新型コロナウイルス感染症の法律上の位置付けが変わりました。

それに伴って、ワクチン接種の制度も変わりました。

新しい制度は、「令和5年春開始接種」と呼ばれ、5月8日から8月一杯まで行なわれます。

9月以降は「令和5年秋開始接種」が予定されています。

この記事では、以前の制度との変更点を中心に紹介します。

今回は対象を限定

「令和5年春開始接種」の特徴は、接種の対象者の範囲が狭くなったことです。

具体的には、満5歳以上で、初回(従来型2回)接種が完了している方のうち、下のいずれかの条件を満たす人です。

  • 65歳以上の人
  • 基礎疾患を有する5歳~64歳の人
  • 医療機関、高齢者施設・障害者施設等に従事する人
  • その他重症化リスクが高いと医師が認める人

さらに、ワクチン接種について「努力義務」のある人は、「65歳以上の高齢者」と「基礎疾患を持つ人」に限られています。

これまでのワクチン接種は「感染予防」を目的としていました。

しかし、「令和5年春開始接種」は「重症化予防」を目的としているので、ワクチン接種の範囲や努力義務が限定されているのです。

なお、9月以降に予定されている「令和5年秋開始接種」では、接種の範囲が広くなっています。

出典:厚労省

使用されるワクチンと費用

「令和5年春開始接種」で使用されるワクチンは、ファイザーまたはモデルナの「オミクロン株対応2価ワクチン」が前提です。

なんらかの理由がある場合は、武田ノババックスのワクチンも選べますが、接種会場などが限られてしまいます。

接種の費用は、全額が国の負担でまかなわれるため、無料で接種が受けられます。

「接種券」が届かない場合

「令和5年春開始接種」の接種を受けるための「接種券」の発送は、4月末から始まっています。

しかし、「基礎疾患を持つ人」の場合は、自治体に情報がないため「接種券」が届かない場合があります。

また、「接種券」の発送のルールは市区町村ごとに異なります。

例えば、「オミクロン株対応ワクチン」を1回接種していないと接種券が発送されない地域もあります。

「接種券」が未着の場合は、もよりの市区町村のホームページで発行申請を受け付けているので、手続きを行なってください。

出典:厚労省
[シニアガイド編集部]