複数持っている銀行口座。「用途」で使い分ける人、「手数料」で使い分ける人
「銀行口座の使い分け」についての調査
調査会社のマイボイスコムが、「銀行口座の使い分け」についての調査結果を公開しています。
2023年4月に行なわれたインターネット調査には、9,788人が回答しています。
メインバンクは「定期的な入出金」が多い
複数の銀行口座があるときは、「用途」によって使い分ける人が少なくありません。
まず、主に使うメインバンクの用途を聞いています。
一番多いのは「給与・年金などの振り込み」でした。
そして、「クレジットカードの引き落とし」と「公共料金などの引き落とし」が続きます。
つまり、定期的な入金や出金は、メインバンクの口座に指定している人が多いようです。
サブバンクは「貯蓄」が目的
では、使う頻度が低いサブバンクの口座は、何に使っているのでしょうか。
一番多いのは「貯蓄」でした。
つまり、お金の出入りが少ないサブバンクの口座で、お金を貯めるようにしているのです。
次に多いのは「クレジットカードの引き落とし」と「公共料金などの引き落とし」でした。
手数料で使い分ける人もいる
銀行口座を使い分ける目安は、「用途」だけではありません。
例えば、「手数料」によって使い分けている人がいます。
今回の調査では、「ATMが近くにあるのをメインに利用。あとは振り込み手数料のあるなしで使い分け。(女性60歳)」というコメントがありました。
まず、ATMが近くにある口座をメインにすることで、引き落とし手数料がかからないようにします。
次に、振込先によって銀行を使い分けます。
例えば、三菱UFJ銀行の口座に振り込むのであれば、同じ三菱UFJの口座から振り込み手続きをすると、他の銀行から振り込むをするよりも、手数料が安くなります。
同じように、振込先が三井住友銀行ならば、自分も三井住友銀行の口座から振り込むわけです。
このように、複数の銀行口座を使い分けることで、引き落としや振り込みの手数料を抑えることができます。
終活を始めたら口座も整理を
最後に銀行口座の終活について紹介しましょう。
ある程度の年齢になると、転職や住宅ローンなどの関係で、自分の銀行口座が増えてしまうことが珍しくありません。
しかし、ほとんど残高のない口座でも、遺族がそれを相続しようとすると、それなりの書類と手間が必要となります。
相続の確認のために、出てきた通帳すべてについて、解約の手続きをしたところ、そのほとんどが残高が千円以下だったという実例もあります。
銀行口座の確認は、司法書士などに依頼することもできますが、その場合は一定の手数料を覚悟しなければなりません。
残された遺族に無駄な手間をかけさせないためにも、残高が少なく、何年も入金や出金がない口座は、自分自身の手で解約しておきましょう。
できれば、1つか2つ、多くとも3つぐらいにすることを目標にして、銀行口座を減らしておくことは、地味ですが、とても有効な終活と言えるでしょう。
ついでに、クレジットカードの数も減らしておくと、遺族の負担が軽くなるのでおすすめします。