島根が、山形、徳島に続くデパートのない県に。唯一の「一畑百貨店」が来年1月に閉店
島根県がデパートのない県に
島根県松江駅前にある「一畑百貨店」が、2024年1月14日に閉店することを発表しました。
一畑百貨店は、島根県内唯一のデパートです。
そのため、一畑百貨店が閉店すると、島根県は県内にデパートのない県となってしまいます。
すでに、山形県と徳島県が地域内にデパートがない県となっていますが、それに続くことになります。
県知事がコメントするほどの衝撃
デパートには、次のような定義があります。
- 衣食住のすべてを販売している
- 従業員数が50人以上の大型店舗である
- 販売の基本は「対面販売」
つまり、生活に必要なものがなんでも揃っていて、店員さんと会話をしながら買い物ができる店舗を指します。
デパートは、いまとなっては古い商業形態ですが、それだけに県庁所在地の中心街に立地することが多く、街のシンボルでした。
そのため、閉店のニュースが流れると大きな反応があるのです。
今回の「一畑百貨店閉店」についても、島根県の丸山達也知事が「一畑百貨店松江店は、昭和33年に松江市殿町に開業されて以来、豊富で魅力的な品揃えにより、長年、県民の方々に親しまれてきましたが、この度、県内唯一の百貨店が姿を消すことになり残念に感じております」というコメントをわざわざ公開しています。
「思い出」との差を確認するならば今のうちに
デパートの業界団体である「日本百貨店協会」のデータを見ると、百貨店の店舗数や売上は年を追うごとに下がっています。
すでに、1つの県に1社しかデパートがない県が多く、さらに店舗が1つしかない県も少なくありません。
現在、デパートがない県は2つですが、将来的には、それが10を超え、20になっても不思議はない情勢です。
ですから、デパートの思い出にひたるためには、急ぐ必要があります。
例えば、「屋上庭園」や「大食堂」、「店員さんの制服」など、デパートに関する思い出を持っている方は、いまのうちに、そのデパートの現状を調べてみましょう。
名前が変わってしまったり、対面販売のないショッピングモールになってしまった店舗も少なくありませんが、自分の思い出を確認するためだけでも、現地に行って見る価値があります。
また、「屋上庭園」が無くなっても、開放だけはしている店舗など、意外なところに思い出の痕跡が残っている場合もあります。あきらめずにチェックしてください。