大手食品メーカーの8割以上が値上げを実行。原材料不足の「調味料」と「加工食品」に集中
[2023/7/6 00:00]
食品メーカーの8割が値上げを実行
調査会社の東京商工リサーチが、国内の主要飲食料品メーカー200社を対象に、2023年1月からの値上げについて調査しています。
対象となった 200社のうち、値上げを行なったのは「162社」でした。
食品大手の8割以上が値上げを実行済みなのです。
値上げされた製品数は「2万9,372品」に達しました。
7月も「3,688品」が値上げされ、来月以降では10月に「3,104品」の値上げが予定されています。
「調味料」や「パン」の値上げが響く
値上げされた商品の分類を見てみましょう。
もっとも多いのは「調味料」で、ほぼ3割を占めています。
「調味料」は、醤油や味噌などに加え、人気のだし入り調味料や麺つゆ、鍋つゆ類も、値上げとなりました。
さらに、だしの原料となるカタクチイワシやサバ節などが不足しており、原材料の価格高騰により、再度の値上げが避けられない状況です。
8月には、醤油やだし類など身近な商品の値上げが予定されています。
同じように原材料の高騰の影響が出ているのが「パン」と「小麦粉」です。
輸入小麦の売渡価格が引き上げられたため、7月はパンのメーカー各社が値上げを予定しています。
また、製粉各社も小麦粉、ミックス粉などの値上げを行ないます。
一時心配されていた鶏卵の価格は安定していますが、他の原材料は不足や値上げが多発しています。
8月はいったん落ち着きますが、秋冬以降は、再び値上げされる食品が多いと見ておくべきでしょう。