ここ1年で遊園地やレジャー施設の6割が値上げ。祝日や連休は高くなる「ダイナミックプライシング」の導入も進む

[2023/7/17 00:00]

6割の施設が入場料を値上げ

調査会社の東京商工リサーチが、国内の遊園地とレジャー施設の入場料について調査しています。

主な107施設のうち、ここ1年のうちに、入場料の値上げや価格改定を公表したのは62施設でした。

ほぼ6割の施設が値上げをしたことになります。

電気料金の値上げが「遊園地」と「水族館」を直撃

値上げをした割合を業態別に見てみましょう。

値上げした施設が一番多いのは「遊園地」で76.1%でした。

二番目に多いのは「水族館」でした。

また、「公園・アスレチック」「テーマパーク」も、半数以上が値上げしています。

値上げした施設が多い「遊園地」と「水族館」は、施設やアトラクションの稼働に電気が欠かせません。

ウクライナ侵攻以来、大幅に値上がりした電気代が収益に影響するため、入場料を上げざるを得ないのです。

出典:東京商工リサーチ

人気施設は「ダイナミックプライシング」を導入

また、需要に合わせて価格を変える「ダイナミックプライシング」の道入も増えています。

今回の調査では、首都圏を中心に14%の施設が導入していました。

「ダイナミックプライシング」は、週末や連休など需要が高い時期には、入場料を高くします。

逆に、平日など需要が低い時期は、入場料を安くします。

ダイナミックプライシングは、直接的な値上げではありません。

しかし、需要期の入場料を高くすることで、入場料の平均を上げることができます。

また、平日にも需要が分散することで、来場者の調整にもなります。

良いことだらけのダイナミックプライシングですが、それを導入できるのは、入場料を高くしても人が来てくれる施設に限られます。

実際に、ダイナミックプライシングを導入しているのは、「東京ディズニーリゾート」「富士急ハイランド」「サンリオピューロランド」「サンシャイン水族館」など人気のある施設であることも、それを裏付けています。

事前の調査が欠かせなくなった

遊園地とレジャー施設では、入場料の値上げや、ダイナミックプライシングの導入が進みました。

そのため、これらの施設を利用する場合は、事前の調査が重要となりました。

いまや、入場料の金額については、SNSやブロクの古い情報はあてになりません。

特に、ダイナミックプライシングを導入している場合は、季節や曜日によって金額が大きく変わります。

高い金額を払っても需要の高い時期に行くのか、平日に行くことで利用料金を抑えるのか、条件を確認した上で方針を決める必要があります。

面倒でも、必ず公式サイトで、入場料を確認して、利用する日程を検討してください。

[シニアガイド編集部]