新型コロナの「第9波」がようやく鎮静。重症の患者は入院が続く

[2023/10/4 00:00]

流行の「第9波」が来ていた

「新型コロナウイルス感染症」は、7月初旬から新規の感染者が増え続け、「第9波」というべき状況になっていました。

しかし、ようやく9月後半には感染者が減り、感染拡大のピークが過ぎたようです。

感染者数はピーク時の半分に

新型コロナは、地域ごとに設置された定点病院の感染者数で、流行の状況を判断しています。

第9波のピークだった8月末から9月上旬には、1つの定点当たりの新規の感染者数が「20」を超え、警戒が必要な状況でした。

しかし、9月の末には、定点当たりの感染者数が「11」まで下がりました。

定点当たりの感染者数は「10」が目安になっていますが、もうすぐそれに届きそうです。

出典:厚労省

入院患者も1万人を切る

新型コロナの流行が落ち着いてきたのは、新規の入院患者数にも現れています。

流行のピーク時には、1週間に1万人以上が新たに入院していました。

しかし、9月の中旬以降は7千人台まで減っています。

出典:厚労省

重症患者は回復が遅れる

しかし、入院患者が減ったからと言って安心はできません。

入院患者全体は減っていますが、重症患者が思ったほど減っていないのです。

症状が重く、ICU(集中治療室)に入っている患者は、9月18日の週でもまだ「181人」もいます。

新型コロナの場合、いったん重症になってしまうと、回復までに時間がかかるため、なかなかICUから出られない人が多いのです。

コロナが終わっても、インフルエンザに注意

この夏の新型コロナの流行は、9月までで一段落つきました。

しかし、入れ替わるように、現在は「インフルエンザ」が猛威を振るっています。

また、年末年始になると、新型コロナの流行もぶり返す恐れがあります。

「外出から戻ったら手洗いをする」「必要に応じてマスクを着用する」など、基本的な感染予防対策を守って、感染症に備えてください。

[シニアガイド編集部]