「障害年金」と「遺族年金」を受けている人は、月に5千円増える「年金生活者支援給付金」の手続きを忘れずに

[2023/12/13 00:00]

年金が少ない人に毎月5千円を支給

「年金生活者支援給付金」は、収入が低い人を対象として、年金に上乗せして支給される制度です。
「年金生活者支援給付金」は、年金といっしょに、2カ月分が偶数月に振り込まれます。

1カ月分が5千円ちょっとなので、振り込まれる金額が1万1千円ぐらい増えると思えば良いでしょう。

受け取っている年金が少ない人にとっては、とてもありがたい制度です。

ただし、受け取っている年金によって支給される条件が異なっているため、自分がもらえるかどうかを知らない人が多いでしょう。

この記事では「年金生活者支援給付金」の「支給条件」について紹介します。

出典:日本年金機構

「障害年金」と「遺族年金」は支給される人が多い

「年金生活者支援給付金」の対象となるのは、老齢年金、障害年金、遺族年金を受け取っている人です。

この3つのうち、「障害年金」と「遺族年金」の2つは支給条件が簡単です。

それは「前年の所得が472万1,000円以下」であることです。

しかも、この金額には「障害年金」や「遺族年金」そのものは含まれません。

つまり、年金以外に大きな収入がなければ、「年金生活者支援給付金」が支給されます。

そのため、「障害年金」と「遺族年金」を受け取っているのほとんどが、「年金生活者支援給付金」を受け取っています。

例えば、2021年に障害年金を受け取る権利がある人は「220万人」でしたが、そのうち「204万人」が「年金生活者支援給付金」を受け取っています。

「障害年金」と「遺族年金」を受けている人は、忘れずに手続きしてください。

「老齢年金」の人が「年金生活者支援給付金」を受けるのは難しい

一方、「老齢年金」を受け取っている人が、「年金生活者支援給付金」を受け取るのは簡単ではありません。

支給条件が3つに増え、しかも、それぞれがかなり厳しい条件なのです。

ここでは、日本年金機構の文章をそのまま引用してみます。

  • 65歳以上の老齢基礎年金の受給者である。
  • 同一世帯の全員が市町村民税非課税である。
  • 前年の公的年金等の収入金額(※注1)とその他の所得との合計額が87万8,900円以下(※注2)である。

※注1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は含まれません。
※注2 77万8,900円を超え87万8,900円以下である方には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。

まず、「65歳以上」という年齢制限があるので、繰り上げ受給している人は対象となりません。

また、本人の収入だけではなく、家族の収入にも条件があります。

同じ世帯の全員が「市町村民税非課税」つまり「住民税」が非課税というのは、かなり厳しい条件です。

さらに、本人の収入も、老齢年金を含めて87万8,900円以下という制限があります。

年金収入以外に働いて得た収入があると、この条件をクリアするのは難しいでしょう。

また、年収については毎年チェックが入ります。

条件を超えてしまうと、12月頃に下のような通知が来て、打ち切りになります。

出典:日本年金機構

「障害年金」と「遺族年金」の人は手続きを忘れずに

「年金生活者支援給付金」については、次の2つを覚えておけば良いでしょう。

  • 「障害年金」と「遺族年金」を受け取るときは、ほとんどの人が受け取れるので、受け取れる前提で考えて良い。
  • 「老齢年金」を受け取っている場合は、条件が厳しいので、自分や家族の収入について良く調べておく必要がある。

なお、「年金生活者支援給付金」の制度は2015年10月に施行されました。

以前から年金を受け取っている人が手続きをしていない例があるので、振込の内容で確認することをおすすめします。

[シニアガイド編集部]