人が集まる「転入超過」は東京都など7都府県。「転出超過」が最大なのは「広島県」
[2024/2/3 00:00]
1年に250万人が県を超えて移動している
総務省統計局によれば、2023年に都道府県間を移動した人の数は「254万4,639人」でした。
これは、前の年に比べて0.3%減っています。
人が集まる県は7つしかない
47の都道府県のうち、他県からの転入が、他県への転出より多い「転入超過」の県は7つしかありません。
転入超過の人数が一番多いのは「東京都」でした。
それ以外では、首都圏の県と大都市が中心です。
「東京圏」と呼ばれる、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の一都三県を合わせると、1年間に12万人以上が流入しています。
転入超過の県
- 東京都 68,285人
- 神奈川県 28,606人
- 埼玉県 24,839人
- 大阪府 10,792人
- 千葉県 4,785人
- 福岡県 4,387人
- 滋賀県 12人
1年間に1万人以上が転出する「広島県」
一方、転入よりも転出の方が多い「転出超過」の県は40もあります。
昨年は「転入超過」だった、長野県、茨城県、宮城県、山梨県の4県も、今年は「転出超過」になりました。
転出超過の人数が一番多いのは「広島県」で、1年で1万人を超えています。
転出する人数が多いのは、北海道、東北地方、中部地方、山陽地方などが中心です。
転出超過の人数が5千人を超えている県
- 広島県 -11,409人
- 愛知県 -7,408人
- 兵庫県 -7,397人
- 福島県 -6,579人
- 長崎県 -6,439人
- 三重県 -6,397人
- 静岡県 -6,154人
- 新潟県 -5,850人
- 青森県 -5,656人
- 岡山県 -5,621人
- 北海道 -5,238人
大都市だけではなく、県内の中心地もライバル
今回の調査では、東京都とその周辺、大阪府、福岡県などに人が集まっていることが分かりました。
なお、県としては「転出超過」でも、市区町村単位で見ると、「札幌市」「仙台市」「名古屋市」「熊本市」のように、その県の中心となっている都市が「転入超過」となっているところが少なくありません。
つまり、流出した人口は、東京などの大都市だけではなく、同じ県内の県庁所在地などにも向かっているのです。
多くの地方自治体にとって、人口を奪い合うライバルは「大都市」だけではありません、同じ地域の「都市」も強力なライバルなのです。
転入超過している主な市区
- 東京23区 53,899人
- 大阪市 12,966人
- 横浜市 9,731人
- 札幌市 8,933人
- 福岡市 8,911人
- さいたま市 7,631人
- 川崎市 5,475人
- 千葉市 5,088人
- 相模原市 2,321人
- 仙台市 1,659人
- 名古屋市 1,212人
- 熊本市 1,170人