健康保険が一番高いのは「佐賀県」、一番安いのは「新潟県」。毎月の保険料が1%以上違う

[2024/2/13 00:00]
赤は保険料率が10%を超える「高い県」、青は保険料率が9.8%を切る「安い県」

健康保険の保険料は都道府県ごとに違う

会社員が加入している健康保険は、一部の大企業を除いて「全国健康保険協会(協会けんぽ)」が事業を行なっています。

協会けんぽの保険料率は、毎年4月に改定されます。

現在の保険料率は「10%」が目安ですが、都道府県ごとに調整されています。

2024年度について見ると、保険料率が一番高いのは「佐賀県」、一番安いのは「新潟県」です。

佐賀県は「10.42%」、新潟県は「9.35%」ですから、その差は「1.07%」もあります。

協会けんぽの保険料は「事業者」と「被保険者」で折半しますから、これだけ差があると、会社にとっても本人にとっても無視できません。

保険料が一番高いのは「佐賀県」

最初に、保険料率が高い県を見ていきましょう。

保険料率が10%以上で、「高い」県は21県あります。

地域的に見ると関西、四国、九州方面に多くなっています。

上位10位までの県は次の通りです。

  • 佐賀県 10.42%
  • 福岡県 10.35%
  • 大阪府 10.34%
  • 香川県 10.33%
  • 熊本県 10.30%
  • 大分県 10.25%
  • 奈良県 10.22%
  • 北海道 10.21%
  • 山口県 10.20%
  • 徳島県 10.19%

保険料が一番安いのは「新潟県」

次に、保険料率が低い県を見てみましょう

保険料率が10%未満の「安い」県は26県あります。

地域的に見ると東北、甲信越、関東方面に多くなっています。

上位10位までの県は次の通りです。

  • 新潟県 9.35%
  • 青森県 9.49%
  • 沖縄県 9.52%
  • 長野県 9.55%
  • 福島県 9.59%
  • 富山県 9.62%
  • 岩手県 9.63%
  • 茨城県 9.66%
  • 鳥取県 9.68%
  • 千葉県 9.77%

保険料率が「9.8%」を切っていれば、保険料がかなり安い県と言って良いでしょう。

保険料が一番上がった「石川県」

保険料率は、毎年変わりますが、今年度の値上げが大きかったのは、次の10県です。

もっとも上がったのは石川県でした。

石川県では、前年の9.66%から9.94%へと大幅に上がっています。

しかし、石川県は値上げ後も、まだ10%を切っています。

一方、香川県は、もともと10.23%と高かったのに、更に10.33%へと上がってしまいました。

利用する側からすると、これ以上の値上げは避けたいところです。

  • 石川県 0.28%
  • 山梨県 0.27%
  • 山口県 0.24%
  • 滋賀県 0.16%
  • 福井県 0.16%
  • 三重県 0.13%
  • 岐阜県 0.11%
  • 静岡県 0.10%
  • 香川県 0.10%
  • 宮崎県 0.09%

保険料が一番下った「沖縄県」

一方、保険料率が引き下げられた県もあります。

引き下げの幅が大きかったのは、次の10県です。

1位の沖縄県は、もともと9.89%と10%を切っていたのに、さらに9.52%に引き下げられました。

これによって沖縄県は、全国で3番目に保険料率が低い県になりました。

1位の沖縄県から、8位の鳥取県までは、今年度の保険料率が10%を切っています。

利用する側から言えば、このような値下げは、ありがたい措置と言えるでしょう。


    沖縄県 -0.37%
    島根県 -0.34%
    青森県 -0.30%
    高知県 -0.21%
    栃木県 -0.17%
    岩手県 -0.14%
    山形県 -0.14%
    鳥取県 -0.14%
    鹿児島県 -0.13%
    千葉県 -0.10%

事業所の場所を選ぶときは保険料も参考に

最後に、加入者数が一番多い「東京都」の保険料率に触れておきましょう。

2024年度の保険料率は「9.98%」でした、これは前年度から「0.02%」引き下げられています。

東京都の保険料率は、今回の値下げで、なんとか10%を下回ったのです。

繰り返しになりますが、社会保険の負担は会社にとっても個人にとっても大きな負担です。

ぜひ、現在の勤務地の保険料率について確認してください。

また、従業員を雇用する規模で起業や支社の設置を考えるときは、協会けんぽの保険料率についても注意を払ってください。

[シニアガイド編集部]