運転席のシートベルト着用率は99%で、助手席は97%。でも後席は43%しか締めていない。
35万台以上を対象にした実態調査
警察庁と一般社団法人 日本自動車連盟(JAF)が共同で、シートベルトの着用率を公開しています。
2023年10月から11月にかけて行なわれた調査では、35万台以上が調査の対象となりました。
一般道路では、後席の着用率は43%
一般道路のシートベルト着用率を見てみましょう。
運転席は99.2%、助手席は97.1%でした。
多少の差はありますが、前席についてはシートベルトが着用されていることが分かります。
しかし、後席については43.7%に留まりました。
一般道路においては、後席ではシートベルトをしていない人のほうが多いのです。
高速道路では、着用率が35%も上がる
次に高速道路での着用状況を見てみましょう。
運転席は99.6%、助手席は98.6%でした。
一般道路に比べてもシートベルトの着用率が上がっています。
また、後席についても78.7%で、一般道路よりも35%も高くなっています。
高速道路に入るときには、後席であってもシートベルトをしている人の方が多いことが分かりました。
違反点数の有無が着用状況に影響している
シートベルトの着用義務は、以前は前席だけでした。
しかし、2008年6月1日から後席も含めてすべての席でシートベルトの着用が義務付けられています。
運転中にシートベルトを着用していなかった場合、「座席ベルト装着義務違反」となります。
ただし、一般道路では行政処分の違反点数1点が付されるのは運転席と助手席だけで、後席は対象となっていません。
高速道路では、後席も含めて違反点数1点が付されます。
このため、一般道路と高速道路では、後席のシートベルトの着用率に差があるのです。
しかし、一般道路でもシートベルトの着用義務はありますし、交通事故に遭ったときの安全性も高まります。
また、取り締まりに遭ったときに、口頭で注意を受けることもありません。
ぜひ、運転手が声をかけて、後席もシートベルトを着用するようにしてください。