厚生年金の平均月額は、男性「18万円」女性「9万円」

[2017/5/24 00:00]

自分の将来の年金額を考える方法

「自分がいくら年金を貰えるのか」というのは、定年後の生活設計をする上で、一番気になる問題です。

自営業が加入する国民年金の場合、年金保険料を払った期間から、ほぼ正確な年金額が計算できます。

しかし、サラリーマンが加入する厚生年金の場合、個人の加入歴とその期間の収入が影響するため、自分の年金額を計算することは簡単ではありません。

日本年金機構が送ってくる「ねんきん定期便」でも、ある程度、確実な数字が掲載されるようになるのは、50歳を過ぎてからです。

自分の将来の年金額を知ることは難しくても、すでに厚生年金を貰っている人が、どれぐらいの金額を貰っているかは調べることができます。

自分が年金を貰う時点とは時代が異なりますから、そのままの数字として受け取ることはできません。それでも、ある程度の目安にはなります。

ここでは、「平成27年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」という資料を基に、現在、厚生年金を貰っている人の年金額を紹介します。

厚生年金の平均月額は「14万5千円」

これから紹介するのは、民間企業の会社員などであった「第1号厚生年金被保険者」のデータです。

現在、厚生年金を貰っている人は、約1,568万人です。

支払われている年金の月額平均は「145,305円」です。

しかし、これは、あくまで全体の平均の金額です。

実際には、それぞれ個人の働き方によって、年金の月額が異なります。

実際に、どれぐらい差があるのか、年金の月額をグラフ化すると、次のようになります。

なお、年金額が数万円という人がいますが、これは65歳以前に年金の一部だけが支給されている人が、ほとんどです。65歳以降は金額が増えるので、例外と考えてください。

出典:編集部作成

厚生年金は男女差が大きい

現在、厚生年金を貰っている世代では、女性が結婚後に離職して専業主婦になった率が高く、男性と女性では、働いていた期間と賃金に差があります。

そこで男女別に見ると、男性は約1,058万人で、平均年金月額は「166,120円」でした。

女性は約510万人で、平均年金月額は「102,131円」です。

つまり、男性と女性では、年金の金額に月額で約6万円の差があることがわかります。

さきほどのグラフを性別で色分けすると、男女別にピークがあることがわかります。

出典:編集部作成

男性は「18~19万円」がピーク

男性だけを単独で見ると、「18万円以上~19万円未満」をピークに、その前後の人が多くなっています。

しかし、厚生年金の場合、高額な給与を貰っていても、年金額に反映しにくいシステムなので、月額が「23万円~24万円未満」を越える人は多くありません。

さらに、月額で「30万円以上」貰っている人は、かなり例外的な存在であることが分かります。

出典:編集部作成

女性のピークは「9万円以上~10万円未満」

女性だけを単独で見ると、月額のピークは「9万円以上~10万円未満」です。

その前後の「7万円以上12万円未満」あたりの人が多くなっています。

例えば、国民年金の場合、40年間納めても、月額では「64,942円」が上限となります。

それに比べれば、厚生年金に加入することによる効果はあると言えるでしょう。

出典:編集部作成

現役時代にできるだけ積み立てを

厚生年金は、加入期間の長さと、期間中の収入によって、年金の支給額が決まります。

将来的に、年金の制度が変わって、年金額が少なくなったり、貰い始める年齢が高くなるなどの変更があった場合でも、「加入期間」と「収入」が反映されるシステムが変わる可能性は低いでしょう。

つまり、「できるだけ長く加入し、その期間中の給与を増やす」という戦略は、将来的にも有効で、自分の年金の金額を増やすことにつながります。

なお、男性の平均支給額をみても分かるように、現在、収入が多くても、厚生年金の金額には一定の上限があります。

さらに、年金が必要な場合は、厚生年金とは別に、「企業年金」や「確定拠出年金」など、年金を上積みするための制度が用意されています。

現在の経済状態に余裕があるならば、それらの制度を利用して将来に備えましょう。

[シニアガイド編集部]