20代と30代の10%以上が、自分は年金を受け取れないと思っている
若い層ほど年金制度を信じていない
「20代と30代では10%以上、40代でも5.5%の人が、自分は年金を受け取れないと思っている」というアンケート結果があります。
内容が衝撃的なことから、「若年層の年金不信」というテーマの記事では、よく数字が引用されるアンケート結果です。
このアンケートは2014年に日本生命がインターネット上で行なったもので、自社の生命保険に加入している16,919名の回答を得ています。
今回は、年代別の回答をそのまま紹介します。表の出典は、すべて日本生命のニュースリリースに依ります。
受け取れる年金は「20万円未満」と想定
まず、「老後に国からの年金を毎月どれぐらい受け取れると思いますか」という設問です。
目を引くのは、20代と30代では「受け取れないと思う」が10%を超えています。40代になっても5.5%の人が受け取れないと思っています。
また、40代までは70%以上の人が、ほかの年代でも半数以上の人が「年金額は20万円未満」と回答しています。
全体的に若年層ほど、受け取れる金額を低く見積もっている傾向があります。
老後の生活費は「20万円以上30万円未満」と想定
次に「老後の生活費が毎月どれぐらい必要だと思いますか」を聞いています。
20代では「10万円以上20万円未満」が、ほかの年代では「20万円以上30万円未満」が、一番多くなっています。
30代以上で生活費が多めになっているのは、結婚している場合は、夫婦の生活費の合計を回答しているためでしょう。
生活費は、想定している年金額よりも少し多めに想定されており、年金を補うなんらかの手段が必要であることは自覚されているようです。
公的年金以外の準備をしている人は6割以上
「老後の資金として、公的年金以外にご自分で準備を進めていますか」という質問には、6割以上の人が「進めている」と回答しています。この比率には、年代や男女による差はあまりありません。
個人年金保険や預貯金で備える
「(年金以外の準備を)進めている」と回答した人には「主にどのような方法で準備を進めていますか」と聞いています。
一番多かったのは「個人年金保険」でした。これは、アンケートの回答者が生命保険加入者ということも影響しているでしょう。しかし、「資産形成型の生命保険」(養老保険など)は回答者が少なく、「個人年金保険」の人気の高さが伺えます。
保険以外では「預貯金」が続きます。50代以上では株式投資も増えてきます。
準備していない理由は「金銭的余裕がない」が最多
「(年金以外の準備を)進めていない」と回答した人には「準備を進めていない理由は何ですか」と聞いています。
5割以上の人が「準備を進めたいが、金銭的余裕がないから」としています。
次に、「準備を進めたいが、どうしていいかわからない」と「老後まで、まだ時間があるから」が約1割で続きます。