60代が希望する海外移住先は、50代以下とは大違い!
移住するならどこの国?
旅行会社の「DeNAトラベル」が、自社のメール会員1,568名を対象にして「海外移住」というテーマでアンケートを取っています。
その中に「移住するならどこの国」という設問があり、年代別の回答で面白い結果が出ていたので紹介します。
50代までとは大きく違う希望
まず、「一人で移住するなら、どこの国」という設問で、50代以下のすべての年代で「アメリカ」が1位になっています。
しかし、60代だけは「タイ」が1位、「マレーシア」が2位でした。
「タイ」を選んだ理由については、物価が安さや暖かい気候などから老後の生活を考えた意見が多く見受けられました。
「アメリカ」を選んだ理由が、「自由の国だから」「英語を学びたい」という、夢見がちなものであるのと対照的です。
周囲からの伝聞も影響か
「恋人・パートナーと移住する場合」という設問でも、50代までは「アメリカ」が1位でした。
しかし、60代は「マレーシア」が1位、「タイ」が2位です。
順位は入れ替わっていますが、挙がっている国名は「一人で移住する場合」と同じです。
「マレーシア」を選んだ理由は、「物価が安い」「ロングステイに適していると聞いた」「ペナン島に移住してる人も多いと聞いている」など、周囲の人からの伝聞に基づく印象が多いようです。
60代になると「海外移住」にリアリティが出てくる
このアンケート自体は、「海外移住」というテーマですが、実態は海外旅行を趣味にしている人の人気投票的なものです。
あまり真剣に海外移住を考えていないことは、「海外に移住してみたいですか」という設問に74.9%が「はい」と答えていることや、「海外移住したい理由」の1位が「海外旅行をしたとき」であるからもわかります。
しかし、60代だけは、ある程度のリアリティを持って、「海外移住」という選択を考えていることが、移住先の希望からわかります。
年金をベースにして、海外移住生活を送るという選択は、ここ数年の円安で下火になっていました。しかし、このアンケート結果からは、円高が定着すれば、再びブームとして浮上してくる可能性が感じられます。