「周囲の理解」と「自由になる時間」が介護離職を防ぐカギ

[2016/3/27 00:52]

介護離職についてのアンケート

日本能率協会グループが、20代~60代の働く男女計1,000人に「家族の介護」をテーマにアンケートを行っています。

1,000人中で、介護経験のある人は209人、介護経験のない人は791人でした。

介護離職を「する」は21%

介護離職の可能性

まず、回答者全員に「家族の介護が必要になったときに介護離職するかどうかを聞いています。

だいたい21%の人が「介護離職の可能性がある」で、46%の人が「ない」、32%の人が「分からない」でした。

半数近くの人は仕事を辞めたくないと思っていますが、実際に介護をする立場に立ってみないという人も多いようです。

いざというときに誰が介護するか分からない

介護が必要になった時の担い手

家族の介護経験がない791人に、「家族の誰かに介護が必要になった時に、誰が担い手になりますか」と聞いています。

一番多いのは「分からない」で、半数を超えます。

やはり、介護経験がないと、誰が介護をするのかということも考えられないということがわかります。

介護経験者は不安に思うことが多い

介護中に不安に感じたこと

今度は、家族の介護経験がある209人に、「介護中に不安に感じたこと」を聞いています。

「自由時間に制約がある」「体力が続かない」「仕事時間に制約が出る」「経済的に苦しくなる」などが上位でした。

やはり、時間、体力、金銭面などの負担が大きいことがうかがえます。

介護経験者が考える「介護離職を防ぐのに必要なもの」

介護経験者が考える、介護離職を防ぐための手だて

また、介護経験がある人に、「介護離職を防ぐために会社にあると良いこと」を聞いています。

「介護する社員への理解がある社風」「上司/同僚の理解」など、周囲の理解が上位に入っています。

また、「フレックスタイム制」「介護休暇制度」「短時間勤務制度」など、時間面での制約を少なくする制度が望まれています。

金銭面での補助は上位に入っておらず、「周囲の理解」と「自由になる時間」が介護離職を防ぐために必要な手段であることがわかります。

[シニアガイド編集部]