65歳以上の独身男性には、2週間会話のない人が16.7%もいる

[2016/4/8 00:00]

一人暮らしの高齢者の会話に関する調査結果

一人暮らしの高齢者の日常的な会話について、詳しい調査結果を見つけました。

国立 社会保障・人口問題研究所による「生活と支え合いに関する調査」です。

2012年に行なわれた、少し前の調査ですが、調査方法などが手堅く信頼できます。

記事中のデータの出典は、すべて調査報告書によるものです。グラフ化は編集部が行ないました。

独身男性は会話が少ない

65歳以上の独身男性の会話の頻度

まず、65歳以上の独身男性の「会話の頻度」を見てみましょう。

会話が毎日ある人は50.0%に留まっています。とくに「2週間に1回以下」しか会話がないという人が16.7%もいます。

65歳以上の独身女性の会話の頻度

同じ65歳以上の独身でも、女性は会話が多く、まったく頻度が異なります。

毎日話す人は62.8%に増え、「2週間に1回以下」しか会話がない人は3.9%に留まっています。

65歳以上で夫婦だけで暮らしている男性の会話の頻度

先ほどと同じ65歳以上の男性でも、夫婦二人暮らしの場合は、ぐっと会話が増えます。

毎日会話がある人は85.4%に増え、「2週間に1回以下」しか会話のない人は4.1%に減ります。

夫婦二人暮らしでは、配偶者との会話があるのでしょう。

誰とも会話を交わしていない人もいる

65歳以上の独身男性が会話している人数

65歳以上の独身男性が、いったい何人と会話を交しているのか人数を聞いています。

一番多いのは「1~4人」ですが、なんと「0人」という人も3.0%います。

つまり、まったく会話がない人がいるということです。

会話の相手は「友人・知人」「近所の人」

65歳以上の独身男性の会話相手

では、65歳以上の独身男性は、誰と会話を交しているのでしょうか。

多い順では「友人・知人」「近所の人」「家族・親族」「医師などの専門家」と続きます。

「職場の同僚・元同僚」は、他の年代に比べて少なく、定年を迎えるとともに、会社の同僚とも縁が切れてしまう様子がうかがえます。

会話の減少は「孤独死」への第一歩

この調査により、65歳以上の独身男性は、同じ年令の女性や、二人暮らしをしている男性に比べて、ずっと会話が少ないことがわかりました。

周囲との会話が少ないと、孤独感を感じて「孤独死」を意識しやすくなるという調査結果もあります。

現役世代のうちから、友人・知人や近所の人と言葉を交わすように心がけ、会話ができる人を増やしましょう。

[シニアガイド編集部]