65歳以上で働いている人は、1年で50万人増えている
[2016/4/21 00:00]
65歳までは働ける、ではその後は?
2013年に「高年齢者雇用安定法」が改正され、本人が希望すれば、65歳まで継続して働けるようになりました。
しかし、老後の生活を維持するために、65歳を過ぎても働きたい人はいます。
では、65歳を過ぎで働いている人は、どれぐらいいるのでしょう。また、増えているのでしょうか、減っているのでしょうか。
総務省統計局の「労働力調査」という資料をもとに調べてみました。グラフは編集部で作成しています。
65歳以上で働いている人は増えている
グラフをみていただくとわかるように、65歳以上で働いている人は男女とも増えています。
65歳以上の就業者は、2014年では681万人でしたが、2015年には730万人になりました。
性別の内訳は、男性が441万人、女性が288万人です。
つまり、1年で約50万人も増えています。
就業率は上がっていない
しかし、手放しでは喜べません。
こちらのグラフは、その年代の人口に対する働いている人の率で、就業率と言います。
2015年の就業率は、男女の総計で「21.7%」、男性が「30.3%」、女性が「15.0%」でした。
男女とも、微増はしているものの、ほぼ横ばいです。
つまり、65歳以上の就業者が増えたのは、その世代の人口が増えたからで、働いている人の割合は増えていないのです。
マッチングの方法など改善の余地はある
「15歳~64歳」の労働者数は、2015年まで6年連続で減少しており、人手不足感が強くなっています。
また、65歳以上のシニアも、生活への不安感などから働き続けることを希望する人が増えています。
人手を求める企業と、職を求める65歳以上のシニアの間のマッチングを改善することで、65歳以上の就業率が上がり、働き続けたいと思う人が仕事を探しやすくなることを期待しましょう。