お墓を建てた後に後悔した事のアンケート調査
石材業界の業界団体「全国石製品協同組合(全石協)」が、「お墓を建てた後に後悔した事のアンケート調査」の結果を公開しています。
アンケートの回答も興味深いものですが、設問自体が「お墓を建てた後で後悔しやすいポイント」そのもので、自分でお墓を建てる際のチェックリストとして使えるものとなっています。
アンケートは、インターネットで行なわれ、全国の40代~70代以上の男女1,019名が回答を寄せています。
お墓について後悔しやすいポイント
まず、アンケートの結果を見てみましょう。
一番多い回答は「後悔したことがない」で6割を越えています。
2番目以降は、お墓の場所や区画に関する点が、後悔となっているようです。
多い順に並べてみましょう。
- 違う霊園/寺にすれば良かった
- 維持費(管理料他)が高かった
- 思ったよりお墓参りへ行かなかった
- 別の区画(場所)にすれば良かった
- 大きい区画にすれば良かった
- 小さい区画にすれば良かった
これを「お墓に建てた後で後悔しやすい注意点」と考えると、お墓の選定の際に参考になるでしょう。
墓石について後悔しやすいポイント
お墓について、このアンケートでは「一般墓地(平面墓地)」「永代供養墓」「室内墓」「樹木葬」の4つのタイプに分けています。
なかでも「一般墓地」は、満足度が高く、80%以上の人が「後悔したことがない」と回答しています。
一般墓地は、ほとんどがオーダーメードですから、墓を作り上げるまでに考えるべきことも多く、やりとげたという充実感があるのでしょう。
それだけに、平面墓地には後悔の種になりやすいポイントがあります。それは「墓石」です。
墓石について、後悔したことのグラフを見てみましょう。
これから分かるように、墓石については、次のような選択肢があり、その選択がポイントとなります。
- 一般的なデザインか、個性的なデザインか
- 和型か、洋型か
- 高級な墓石か、安い墓石か
- 大きい墓石か、小さい墓石か
- 国産の墓石か、外国産の墓石か
- 墓石の色は、これで良いか
- 石種は、これで良いか
周囲との調和もお忘れなく
今回のアンケートでは、「お墓を建てた後に後悔しやすいポイント」がわかりました。
特に、一般墓地については「墓石も大きなポイントとなることがわかります。
墓石について、ここには出ていないポイントが、もう1つあります。
それは「周囲の環境に合わせる」ということです。
墓石については、地域によって様式が異なっていますし、墓石の好みも異なっています。
例えば、公立の霊園では、墓石の形やサイズが決まっていて、それ以外の形を選ぶことができない場合があります。
また、自由度の高い私立の霊園では、墓石の個性を強調することにこだわりすぎて、周囲から浮いている例を見かけます。
さらに、親戚筋が共有しており、本家が管理している私有墓地の場合は、墓石のサイズや色、刻む文字についても周囲との調和が重視され、それを逸脱した墓はトラブルのもととなりかねません。
どのような形式のお墓を選ぶにしても、大事なことは、そのお墓に入る人や、お墓を建てた人にふさわしいお墓かどうかということです。判断に迷うことがあったら、「最初にお墓に入るあの人が、このお墓に入ることを喜んでくれるかどうか」と問い直してみると、良い決断ができるでしょう。