50代の転職希望者の一番の不安は、やっぱり「年齢」
エン・ジャパンが運営する転職求人サイト「ミドルの転職」が、35歳以上のミドルを対象に転職についてのアンケートを行ない、622人のユーザーが回答を寄せています。
回答が年代別に整理されているので、50代を中心に見ていきましょう。
自分の年齢で転職先があるかどうかが不安
「転職を考える上で不安に感じること」という質問に対して、50代で一番多い回答は「年齢について」でした。
2位は「自分の希望する求人の有無」で、3位は「年収について」です。
一方、他の年代に多い「これまでの経験・スキルが通用するのか」や「自分の市場価値(アピールできることがない)」などは少なくなっています。
50代の転職希望者にとっては、まず年齢的に受け入れてもらえる転職先があるかどうかが、最大の不安となっているようです。
50代になると「会社都合」の転職も多い
「転職をしようと思った理由やきっかけ」の回答を50代について見てみましょう。
1位は「会社の考え・風土が合わない」、2位は「職場の人間関係がよくない、上司や同僚と合わない」で、ここまでは他の年代と同じです。
しかし、3位は「自分の能力を試したいから」、4位は「会社都合(リストラ、事業縮小など)」で、他の年代とは異なっています。
特に4位の「会社都合」は他の年代の2倍近くも多く、外部環境を理由に転職を余儀なくされるケースが多いことがわかります。
逆に50代では、他の年代で多い「キャリアアップのため」や「仕事の幅を広げたいため」というキャリア志向の回答が少なくなっています。これから新たなキャリアを作るという時間的余裕がないことを自覚しているのでしょう。
また、「給与に不満がある」や「待遇・福利厚生に不満がある」などの不満を訴える回答も少なめです。
自由回答の意見を見ても、「家族を第一に考え、やりたい仕事よりも50代が活躍し長く勤められるかがポイント」(52歳男性)など、安定して長く勤められることを重視する人が多くなっています。
50代にとっては、多少の待遇の不満よりも、安定した雇用のほうが優先されるのです。