79%の会社は「60歳」が定年、「65歳」定年は16%だけ
「定年」は人生の大イベント
60代以降の生活を考えるときに、「定年」という要素を抜きにすることはできません。
自分が勤めている会社の定年年齢や、その後の雇用制度は、経済的にも精神的にも60代以降の生活に大きく影響します。
今回は、厚労省が行なった「平成29年就労条件総合調査 結果の概況」の結果を基にして、「定年」の現状について見ていきましょう。
定年のある会社は95%
就労条件総合調査に回答した4,432社のうち、定年制がある会社は「95.5%」でした。
会社勤めをしている限り、定年から逃れられない可能性が高いと思った方が良いでしょう。
だいたい80%の会社は「60歳」が定年
定年制を採用している会社の「79.3%」が、定年を「60歳」としています。
次に多いのは「65歳」で「16.4%」でした。
定年が65歳だと、年金が出る年齢までスムーズに働けるのですが、そういう会社は多くありません。
「再雇用制度」の会社が多い
定年が65歳未満の会社は、65歳まで雇用を続けるために、「勤務延長制度」か「再雇用制度」が用意されています。
「勤務延長制度」は、定年到達者を引き続き雇用します。ほとんどの場合は正社員のままです。ただし、給与の金額などは保障がありません、何割か引き下げられることが多いようです。
「再雇用制度」は、定年に到達したら、いったん雇用を中断して、翌日から改めて雇用します。こちらは契約社員や嘱託社員という形をとります。
定年を迎える側としては「勤務延長制度」の方がありがたいのですが、実際には「再雇用制度」の方が多く、「72.2%」を占めています。
そして、「勤務延長制度」を採用している会社は「9.0%」しかありません。両方の制度を併用している会社もあります。
ほとんどの場合、定年を迎えたら、いったんそこで正社員としての雇用は終了し、改めて別の形で雇われるつもりでいたほうが良いでしょう。
自社の定年制度を調べてみよう
ここまで見てきたように、定年前後の人生において、もっとも可能性が高いパターンは、「60歳で定年を迎え、再雇用制度で契約社員になり、65歳まで雇用される」です。
ただし、少数ですが、定年制がない会社や、65歳まで正社員として勤められる会社もあります。
まずは、勤め先の会社の就業規則をチェックして、自社の定年制度がどのようになっているかを調べてみましょう。
【お知らせ】この記事は2017年12月28日にデータを更新しました。