30代が「ネット世代」と「テレビ世代」の境目。ネットが届かない「60代」
世代によって接するメディアが異なるか
毎日接しているメディアは世代によって異なります。
よく耳にするのは、「若い人はインターネット中心、中年以降はテレビ中心」いう世代論です。
実際には、どこが世代の境目で、その前後ではどれぐらい差があるのか、総務省の調査報告書を基に見てみましょう。
30代まではネットの方が優勢
グラフは、平日において、ネットとテレビに接する率の変化を年代別にしたものです。
10代から30代までは、テレビに接している人よりも、ネットに接している人が多くなっています。
平日に接している率でいうと、30代がネットとテレビの境目のようです。
40代ではテレビが逆転します。
さらに、60代になるとネットに接している人は、テレビの半分になります。
「若い人はインターネット中心、中年以降はテレビ中心」というのは、だいたい正しいことが分かります。
30代がテレビ中心への境目
ネットとテレビの境目をもう少し詳しく見るために、実際に接している時間を比べてみましょう。
10代ではネットに「130分」を使っています。
さらに、20代ではネットに「155分」を費やしており、ネットに一番時間を割いている世代です。
10代と20代は「ネット中心の世代」と言えます。
しかし、30代になると、テレビの方に時間を費やすようになります。
30代は、接している率では、テレビよりもネットの方が高いのですが、使用している時間はネットの方が少なくなっています。
40代以上になると、テレビに割く時間が増え、ネットに割く時間が減っていきます。
60代になると、1日4時間以上をテレビに費やしており、ネットに接する時間は1時間を切ります。
60代は、ネットに接する割合も時間も少なく、ネットの情報が届きにくい世代と言えます。
30代が「ネットからテレビへの移行の境目」、60代が「テレビ中心になり、ネットへ時間使わなくなる年代」のようです。
接している時間で見ると、10代と20代はネット中心、30代からテレビに重点が移り、40代以降はテレビ中心と見て良いでしょう。
世代によって届くメディアが異なる
今回の調査では、日常的に接しているメディアが、世代ごとに大きく異なることが分かりました。
10代と20代をターゲットにするのであれば「ネット」、30代から50代ならば「ネット+テレビ」、60代は「テレビ」と、分類できるでしょう。
とくに「60代」はネットだけでは情報が届きにくい世代です。
この調査では対象となっていませんが、70代以上ではさらにネットに接する人が少ないという結果も出ています。
各世代に向けて、何か情報を届ける場合には場合は、世代による差を忘れないようにしましょう。