経営/人事から見た「転職」の注意点
転職者が活躍できるように、受け入れ側が心がけること
人材採用会社のエン・ジャパンが運営する「入社後活躍研究所」では、「入社後活躍を実現する施策」調査の結果を公開しています。
これは、2017年4月に、「エン 人事のミカタ」を利用している経営者・人事関係者233人にインターネットリサーチしたものです。
転職者の早期活躍にもっとも効く施策
「転職者の早期活躍にもっとも効く施策」の1位は、「ミスマッチのない採用」でした。
ミスマッチがあると、入社後に何をしても補い切れません。
採用時の相互の理解や納得がベースにないと、入社後に感じるギャップをネガティブに捉えやすくなります。そうなると、活躍どころではなく、早期離職してしまうことさえあります。
2位は「入社後の育成」、3位は「入社時の受け入れ体制」ですが、1位との差は大きく「ミスマッチのない採用」が、早期の活躍にとって重要なポイントであることが分かります。
転職者の定着にもっとも効く施策
一方、「転職者の定着にもっとも効く施策」の1位は「入社後の定期的なフォロー」でした。
入社後には仕事内容や社風とのギャップ、家族の問題など予見していない事態が発生するため、早期に発見して解決していくことが定着につながります。
そのため、転職者の状態を把握する、定期的なフォローが必要となります。
2位は「ミスマッチのない採用」、3位は「配属先の環境」でした。
定着に関しては、「早期活躍」よりも上位3項目間のポイント差は小さく、決定的な施策はありません。
特定の施策だけではなく、バランスよく手立てを打つことが重要なようです。
転職する側からできること
今回のアンケートは、経営/人事側の立場からの意見でした。
しかし、これらの意見は転職する側からも活かすことができます。
例えば、次のような働きかけは、転職者側からもできます。
- 自分と転職先にミスマッチのないよう、転職先や業務内容について調べる
- 疑問点はうやむやにせず、入社前に納得できるまで質問する
- 入社後も定期的に人事部と接触し、疑問点や不満点は問いかける
転職は、大きなエネルギーを必要とする作業です。
少しでも成功の確率が上がるように、できることから始めましょう。