経営/人事から見た「転職」の注意点

[2017/7/22 00:00]

転職者が活躍できるように、受け入れ側が心がけること

人材採用会社のエン・ジャパンが運営する「入社後活躍研究所」では、「入社後活躍を実現する施策」調査の結果を公開しています。

これは、2017年4月に、「エン 人事のミカタ」を利用している経営者・人事関係者233人にインターネットリサーチしたものです。

転職者の早期活躍にもっとも効く施策

「転職者の早期活躍にもっとも効く施策」の1位は、「ミスマッチのない採用」でした。

ミスマッチがあると、入社後に何をしても補い切れません。

採用時の相互の理解や納得がベースにないと、入社後に感じるギャップをネガティブに捉えやすくなります。そうなると、活躍どころではなく、早期離職してしまうことさえあります。

2位は「入社後の育成」、3位は「入社時の受け入れ体制」ですが、1位との差は大きく「ミスマッチのない採用」が、早期の活躍にとって重要なポイントであることが分かります。

出典:データを基に編集部が作成

転職者の定着にもっとも効く施策

一方、「転職者の定着にもっとも効く施策」の1位は「入社後の定期的なフォロー」でした。

入社後には仕事内容や社風とのギャップ、家族の問題など予見していない事態が発生するため、早期に発見して解決していくことが定着につながります。

そのため、転職者の状態を把握する、定期的なフォローが必要となります。

2位は「ミスマッチのない採用」、3位は「配属先の環境」でした。

定着に関しては、「早期活躍」よりも上位3項目間のポイント差は小さく、決定的な施策はありません。

特定の施策だけではなく、バランスよく手立てを打つことが重要なようです。

出典:データを基に編集部が作成

転職する側からできること

今回のアンケートは、経営/人事側の立場からの意見でした。

しかし、これらの意見は転職する側からも活かすことができます。

例えば、次のような働きかけは、転職者側からもできます。

  • 自分と転職先にミスマッチのないよう、転職先や業務内容について調べる
  • 疑問点はうやむやにせず、入社前に納得できるまで質問する
  • 入社後も定期的に人事部と接触し、疑問点や不満点は問いかける

転職は、大きなエネルギーを必要とする作業です。

少しでも成功の確率が上がるように、できることから始めましょう。

[シニアガイド編集部]