携帯電話/スマホが原因の交通事故は5年前の1.6倍
1年間に927件の事故、うち27件は死亡事故
警察庁が、自動車の運転中に携帯電話やスマートフォンを使うことが交通事故につながると警告しています。
2016年(平成28年)に、携帯電話が原因となった交通事故は1,999件発生しており、5年前の1.6倍に増加しています。
特に、画面を見ながら操作する「画像目的使用」による事故が多く、2016年には927件で、5年前の2.3倍に増えています。
2016年の携帯電話による死亡事故は27件でした。そのうち、17件が「画像目的使用」が原因となっています。
「画像目的使用」による事故は、死亡事故につながる可能性が高いことが分かります。
悪質な場合は「3カ月以下の懲役」も
自動車の運転中に、携帯電話の操作を行なうのは、道路交通法違反となります。
罰則は2段階あり、重い方の「交通の危険」の場合は、3カ月以下の懲役又は5万円以下の罰金で、反則金や基礎点数2点もかかります。
軽い方の「保持」の場合でも、5万円以下の罰金と、反則金、基礎点数1点がかかります。
警察による交通取締りは、2016年は約680万件行なわれましたが、そのうち約96万件が「携帯電話の保持」でした。また、「交通の危険」も176件ありました。
運転中に視線をそらすことは危険
自動車を運転する際は、携帯電話を、どのように扱えば良いのでしょうか。
「自動車の運転の方法」という運転についての教則では、『携帯電話などについては、運転する前に電源を切ったり、ドライブモードに設定したりするなどして呼出音が鳴らないようにしましょう。』と指示しています。
また、『どうしても携帯電話などを使用しなければいけないときは、必ず安全な場所に停車してから使用してください。 』としています。
なお、通話について言えば、目線をそらさずに会話できるハンズフリー装置も登場しています。
しかし、スマホ用カーナビソフトや、位置情報ゲームなどの登場によって、自動車を運転中にスマホを操作するきっかけが増えていることも否定できません。
自動車は、歩行中に比べて移動する速度が速く、スマホの画面に注目して目をそらすことは、そのまま事故につながります。
画面に視線を集中する必要がある場合は、停車してから操作するように心がけましょう。