ボランティア活動の参加者は26%。地域に密着した活動が中心
ボランティア活動をしている人は26%
総務省統計局が発表した「社会生活基本調査」によれば、10歳以上の国民で、ボランティア活動をしている割合は「26.0%」でした。
男性は「25.0%」、女性は「26.9%」で、女性の方が多くなっています。
年齢別では、女性は「30~54歳」がピークで、男性は「70~74歳」がピークとなっています。
女性の方がボランティア活動への参加年齢が低く、男性は高齢者となってから参加する人が多いことが分かります。
「まちづくりのための活動」への参加者が多い
ボランティア活動には、いろいろな種類があります。
男女とも多いのは「まちづくりのための活動」で、これは公共の場所の清掃や、花を植える活動などに代表されます。
女性の参加者が多いのは「子供を対象とした活動」で、子供会の世話や、学校行事の手伝いなどに代表されます。
3番目に多い「安全な生活のための活動」は、防災活動、防犯活動、交通安全運動などへの参加です。
ここまでの3つは、いずれも自分の住む地域に密着した活動であることが分かります。
これ以外の分類については、記事末をご覧ください。
地域に密着した組織に加入している人が多い
ボランティア活動を行なう際に、個人で行なう人よりも、団体などに加入して行なっている人の方が2倍以上も多くなっています。
参加している団体としては、「地域社会とつながりに強い町内会などの組織」が多く、地域に密着したボランティア活動を継続するために、町内会などの昔からある組織が機能していることが分かります。
「災害に関連した活動」は、被災地周辺が多い
最後に、ニュースなどで伝えられることが多い、「災害に関連したボランティア活動」について見てみましょう。
「災害に関連した活動」は、自然災害などで被災した人々を支援することが目的です。
具体的な活動としては、災害を受けた人に食品や衣類を送ることや、炊き出し、現地での片付けの手伝いなどが中心となります。
2016年について見ると、熊本地震の中心被災地である「熊本県」と、その周辺の九州地方の各県での活動が活発でした。
また、東日本大震災の被災地である東北地方や、首都圏なども、災害に関連した活動が活発な地域です。
大きな災害を受けたばかりの地域と、以前に被災して支援を受けた記憶がある地域が、ボランティア活動に参加する意欲が強いことが分かります。
付録:ボランティア活動の主な種類
- まちづくりのための活動
道路や公園等の清掃、花いっぱい運動、まちおこし等 - 子供を対象とした活動
子供会の世話、学校行事の手伝い、子育て支援ボランティア等 - 安全な生活のための活動
防災活動、防犯活動、交通安全運動等 - 自然や環境を守るための活動
リサイクル運動、ゴミを減らす活動、森林や緑を守る活動等 - 高齢者を対象とした活動
高齢者の日常生活の手助け、高齢者とのレクリエーション等 - スポーツ・文化・芸術・学術に関係した活動
スポーツを教える、日本古来の文化を広める、美術館ガイド等 - 健康や医療サービスに関係した活動
献血、入院患者の話し相手等 - 障害者を対象とした活動
手話、点訳、朗読、障害者の社会参加の協力等 - 災害に関係した活動
災害を受けた人に食品や衣類を送る、炊き出し等 - 国際協力に関係した活動
海外支援協力、難民支援、日本にいる外国人への支援活動等 - その他
人権を守るための活動、平和のための活動等